2025年4月、東京医科大学(学長:宮澤 啓介/東京都新宿区)では、医学科6年次の診療参加型臨床実習に「長期滞在型臨床実習(LIC:Longitudinal Integrated Clerkship)」を導入しました。1クール4週間ごとに希望科で学ぶ従来型の臨床実習(CC2)の中で、3クール(計12週間)同一病院に滞在し、研修医に近い立場で診療に参加、実践的にプライマリケアを学びます。今年度は新潟県5施設、茨城県1施設と連携し計6名が参加しました(新潟県の施設でのLICの様子は写真参照)。LICを導入している大学はまだ少なく、今回、大都市圏にある大学で初めての導入となりました。
同大は今年4月に新潟県と「医師育成に関する連携協定」を締結し、卒前から卒後まで一貫した医師養成体制を構築。今回のLIC導入も同県の協力により実現しました。
なお、7月29日には来年度・再来年度にCC2を迎える医学科4・5年生向けに「LIC報告会」も開催、今後の継続的な実施に向け、今年度の参加者4名が後輩に向け体験談などを発表しました。
【LICのメリット】
●医師法の改正(2023年4月)により、4年生で共用試験(CBTとOSCE)を通った学生は医療行為ができるようになったため、指導医立ち会いのもと、外来、手術など初期研修医とほぼ同レベルで経験を積むことができるようになりました(但し、処方や確定診断はできません)。
●12週間あれば、一人の患者さんを入院から退院まで診ることができ、また、指導医も学生の診療能力を把握できるため、様々なことを「ほぼ主治医」として任せることができます。これにより、医学部が現在求められている質の高い診療参加型臨床実習の実施が可能となります。
●一方で、LICで若い学生が長期滞在することで地域にとっても活気や交流が生まれ、学生もその地域に思い入れや愛着が生まれ、実習した学生がその病院に初期研修で戻りたくなる傾向もあり(今年度:6人中3人希望あり)、地域の医師不足の課題解決の貢献にもつながると考えられます。
なお、LICに参加した学生による体験記は大学ホームページに掲載しています。
URL: https://www.tokyo-med.ac.jp/med/lic.html
また、LIC報告会に参加した宮澤啓介学長のコメントを学長かわら版に掲載しています。
URL: https://www.tokyo-med.ac.jp/univ/gakuchokawaraban.html
【参考記事】新潟県と医師育成に関する連携協定を締結(プレスリリース)
https://www.tokyo-med.ac.jp/news/2025/0502_140000003648.html
▼本件に関する問い合わせ先
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