コントロールボックス付き舵取機「Unified-Edition」
川崎重工は、2024年に発売開始したコントロールボックス付き舵取機「Unified-Edition」(以下、本製品)をジャパンマリンユナイテッド株式会社(以下、JMU)が建造する8,900TEU※コンテナ船向けに納入しました。JMUは、8,900TEUコンテナ船を連続建造する予定であり、その全てに本製品が搭載されます。
本製品は、複数の機器メーカーによって構成されていた操舵装置を、舵取機とコントロールボックスを中心にパッケージ化したものです。船の舵を動かす操舵装置は、舵取機やコントロールボックス、舵角表示装置など、様々な機器で構成されています。これらの機器は、建造時に造船所が各機器メーカーと調整して仕様を決定し、個別に納入されるケースが多いことに加え、引渡し後のメンテナンス対応などでも、同様に船主が各機器メーカーと調整する必要があることから、業務量増加の原因となっていました。
本製品は、操舵装置のパッケージ化による建造時の仕様決定や据付作業の効率化に加え、省スペース化、デジタル化による異常検知やログの記録などにより、扱いやすい操舵システムを実現し、建造時から引き渡し後のアフターサービスまで、造船所や船主の業務負担の軽減に貢献します。
今後も当社は、舶用機械の総合メーカーとして長年培ってきた幅広い技術力、舵取機メーカーとしての豊富な経験を活かして、お客様へ安心安全な新しい操舵システムを提供し、さらなる船舶の付加価値向上に貢献していきます。
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コントロールボックス付き舵取機「Unified-Edition」構成例
(コントロールボックスは別置きも可能です)
<本製品の特長>
1)造船所の工数削減:
パッケージ化により、造船所の設計工数や各機器メーカーとの調整工数を削減します。
2)メンテナンス負荷削減:
複数社にまたがっていた保守、点検やトラブルシューティングの負荷を低減します。当社が舵取機室の操舵装置をとりまとめて納品することで、複数社にまたがっていた保守、点検やトラブルシューティングの負荷を低減します。
3)省スペース化:
コントロールボックスや追従発信器を舵取機上に配置することで、配線作業の削減や省スペース化を実現します。
4)船員の作業負荷軽減:
船員の操作部位を集約することで作業性・操船性の向上に貢献します。操作スタンドへ舵取機関連機器の警報表示や始動器の発停スイッチを設置することが可能です。
5)状態確認の容易化(モニタリング機能):
モニタリング機能を追加することで舵取機稼働状態の分析やトラブルシューティングに貢献します。
※ 20フィートコンテナ換算の貨物量を表す単位
以 上
関連リンク
コントロールボックス付き舵取機「Unified-Edition」の発売開始(2024年4月9日)
https://www.khi.co.jp/pressrelease/detail/20240409_1.html