デロイト トーマツ グループ(東京都千代田区、グループCEO:木村研一、以下「デロイト トーマツ」)のスポーツビジネスグループは、日本プロサッカーリーグ(以下「Jリーグ」)に所属するJ1、J2、J3の全クラブをビジネスマネジメントの側面から分析した、「Jリーグ マネジメントカップ 2024」を発表します。
今回のランキングにおいて、J1の1位はサンフレッチェ広島、2位は浦和レッズ、3位はFC東京、J2の1位はジェフユナイテッド千葉、2位は清水エスパルス、3位はモンテディオ山形、J3の1位はツエーゲン金沢、2位は松本山雅FC、3位はRB大宮アルディージャとなりました。
2024年シーズンは、すべてのディビジョンで平均入場者数が前年より増加しており、年間総入場者数が前年比14.4%増で過去最多の12,540,265人を記録しました。各クラブ個々の集客施策に加えて、2024年シーズンからJ1、J2、J3のクラブ数が各20クラブに統一され、J1に2クラブが追加されたことでJ1の試合数が増加した点、日本国内の主要タイトル「Jリーグカップ(JリーグYBCルヴァンカップ)」の開催方式が変更されたことで、J2、J3所属クラブと上位ディビジョンのクラブとの試合機会が設けられた点、「THE国立DAY」と称して国立競技場で13試合が開催され平均入場者数が50,320人となった点など、リーグの集客増に寄与する取り組みが功を奏し、全体の入場者数増加につながりました。
「Jリーグ マネジメントカップ」はスポーツクラブのマネジメントにおいて、試合に勝つための「フィールドマネジメント(以下「FM」)」と同様に重要な、ビジネスとして収益を上げ事業拡大をするための「ビジネスマネジメント(以下「BM」)」に焦点を当てています。スポーツビジネスの一層の発展に向けて事業や経営といった観点からの関心と理解を広げることを目的にデロイト トーマツがまとめて毎年発表しており、今回で11回目となりました。2025年7月にJリーグから公表された全60クラブの2024年度の財務情報など公開情報をもとに、BMにおいて重要なテーマである「マーケティング」、「経営効率」、「経営戦略」、「財務状況」の4つの視点で計12のKPIから分析しました。2024年度の決算から新たに「移籍金」に関する情報が開示され、各クラブが選手の移籍でどの程度の収益を獲得し、費用を支払っているのかといった情報が明らかとなったことから、今回より、経営戦略の「SNSフォロワー数増減率」に代わり、経営効率に「退団者1人あたり移籍金収入」を加えました。
また、ランキングはそれぞれのKPIをJ1、J2、J3のディビジョンごとに算出しています。
「Jリーグ マネジメントカップ2024」の詳細については特設ページをご確認ください。
https://www.deloitte.com/jp/ja/Industries/tmt/research/j-league-management-cup.html
J1:新スタジアムから大きなインパクトを生み出したサンフレッチェ広島が1位!
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*数字はポイント数、BMPはビジネスマネジメントポイントの略、★はディビジョン首位
「Jリーグマネジメントカップ2024」J1の1位はサンフレッチェ広島(以下「広島」)となりました。広島はマーケティング分野、財務状況分野で1位、経営効率分野で2位となり、前年の14位から大きな飛躍を遂げて初の1位となりました。
広島はホームスタジアムを2024年2月に開業した「エディオンピースウイング広島」に移し、平均入場者数が約1.7倍、スタジアム集客率が約2.4倍、さらに売上高成長率も91.4%増といずれも前年比で驚異的な伸びを記録しました。
前年1位だった浦和レッズは、順位は2位に後退しましたが、Jリーグ初となる売上高100億円を2年連続で達成する快挙を成し遂げました。
J2:ジェフユナイテッド千葉が2位と僅差で初の1位!
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*数字はポイント数、BMPはビジネスマネジメントポイントの略、★はディビジョン首位
J2の1位はジェフユナイテッド千葉(以下「千葉」)となりました。千葉はマーケティング分野で2位、経営効率分野で4位タイ、経営戦略分野で5位、財務状況分野で4位と全分野で好成績を収め、2位と2ポイント差の僅差で初の1位となりました。
千葉は、2023年から部門横断の「集客プロジェクトチーム」を組成して、課題の抽出から対応アイデア検討、実践までを行っています。2024年シーズンは平均入場者数が前年比22.4%増、売上高成長率が20.7%増となっており、取り組みの成果が出始めているとみられます。背景として、2016年に退任した代表が2023年に復帰して以降、各人の主体性を最大限に活かすマネジメントスタイルにシフトしていることが挙げられます。株主、フロント、監督・選手がそれぞれ主体的に活動しながら、連携できる環境が整いつつあり、クラブ全体の経営力が向上していることが伺えます。
J3:新スタジアムを原動力にツエーゲン金沢が初の1位!
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*数字はポイント数、BMPはビジネスマネジメントポイントの略、★はディビジョン首位
J3の1位はツエーゲン金沢(以下「金沢」)となりました。金沢はマーケティング分野で2位、経営効率分野で5位、経営戦略分野で6位、財務状況分野で3位タイとなり、初の1位となりました。
2024年2月に開業した新スタジアム「金沢ゴーゴーカレースタジアム」が話題を呼び、新規の来場者が増加しています。サッカーそのものに留まらずドローンショーやミニライブの開催など、多様な楽しみ方を提供するような施策を多く仕掛けることにより、高いリピート率を生み出すことにも成功しています。
ランキングの算出方法
マーケティング、経営効率、経営戦略、財務状況に対して、デロイト トーマツが独自のKPI(Key Performance Indicators:重要業績評価指標)に基づいて項目別にランク付けを行い、そのランキングに応じたビジネスマネジメントポイントを付与していきます。各KPIは以下の通りです。
マーケティング:平均入場者数、スタジアム集客率、客単価
経営効率:勝点1あたりチーム人件費、勝点1あたり入場料収入、退団者1人あたり移籍金収入
経営戦略:売上高・チーム人件費率、SNSフォロワー数、グッズ関連利益額
財務状況:売上高、売上高成長率、自己資本比率
上記KPIに基づいてディビジョン毎にランキングに応じたポイントを付与する。( 1位は20ポイントで、順位が1つ下がるごとに1ポイント減らす)
最終的に4分野の累計ポイントによってランキングする。
BMポイントが同率の場合、マーケティング、経営効率、経営戦略、財務状況の順で順位が上のクラブを上位とする。
デロイト トーマツのスポーツビジネスグループ(SBG)について
デロイト トーマツは日本で最大級のビジネスプロフェッショナルグループであり、財務会計、戦略、マーケティング・業務改革など、多様な分野のプロフェッショナル約2.2万人が「Making an impact that matters」をパーパスとして標榜し、クライアント・社会・メンバーに最も価値あることをもたらすために日々挑戦を続けています。SBGでは、スポーツを核とした地域活性化モデルの構築や、クラブやリーグ、協会等競技団体の経営基盤の強化から観客・ファンの獲得、収益を最大化する商品サービスの開発、スタジアムの建設・運営管理など様々な課題解決を行うなど、日本におけるスポーツビジネス領域での産業基盤の強化に向けた取り組みを推進しています。
本件に関するお問合わせ先
デロイト トーマツ グループ 広報担当
電話番号: 03-6213-3210
Email: press-release@tohmatsu.co.jp
関連リンク
Jリーグマネジメントカップ2024
https://www.deloitte.com/jp/ja/Industries/tmt/research/j-league-management-cup.html