株式会社ビデオリサーチ(以下当社)内の生活者に関するシンクタンク「ひと研究所」では、当社のマーケティングデータなどをもとに、生活者の意識・行動について研究しています。今回は、生活者の投資マインドの浸透に着目し、<今>だけでなく<未来>にもベネフィット(≒メリット)を期待する新しい消費傾向「ミライマ消費」について、研究内容の一部をご紹介します。



[画像1]https://digitalpr.jp/table_img/1272/127672/127672_web_1.png


① 投資意識の変化…
資産運用に関心がある人2015・2025年比較
2015年約30% → 2025年約50%、20~40代は約2倍に増加


[画像2]https://digitalpr.jp/simg/1272/127672/700_465_202602041101016982a85d3c47c.png

[画像3]https://digitalpr.jp/simg/1272/127672/700_465_202602041101056982a861c066b.png


当社マーケティングデータ「ACR/ex(エーシーアール エクス)」の2015、2025年調査結果をもとに、金融・資産に関する10年の意識変化をみたところ、2025年調査で「資産運用に関心がある」と回答した人は半数(49.8%)で、2015年(27.8%)と比較して20pt以上上昇、約1.8倍に増加していることがわかりました。年代別でみると、40代は2015年と比較して2倍以上(28.8%→59.7%)に、20、30代も約2倍に増えており、若年層にも投資意識が広まっていることがわかります。

また、生活者の投資意識は、行動にも表れていることが調査データからわかります。昨今はNISA(少額投資非課税制度)などを通じて個人の資産形成を支援する動きもあって、将来に向けて投資をする人は増加傾向にあります。「積極的に資産運用をしている」と回答した人は2019年:11.4%→2025年:28.3%に、また「NISA利用率」は2019年:8.0%→2025年:26.1%に増加しています。一方、未来のためだけでなく、「今の生活を楽しむために消費する」の回答者も増加傾向にあることがわかりました。


② 金融だけじゃない!朝活、美容、ゲーム…
さまざまな消費行動からみられる「投資マインド」
今も楽しみながら未来のメリットも期待したい新トレンド「ミライマ消費」とは?

ひと研究所では、この投資意識の浸透が金融以外の対象にも表れている兆しを捉えました。なかでも、商品やサービスを消費する際に、今得られるメリット(おいしい、おしゃれなど)と同時に未来に期待できるメリット(頑張りが継続できる、長期的に美容効果が期待できるなど)も考慮する傾向に着目。この消費の傾向を“未来+今”で「ミライマ消費」と名付けました。定性的な生活者実態調査などを通じて確認した、ミライマ消費の事例を一部ご紹介します。


[画像4]https://digitalpr.jp/table_img/1272/127672/127672_web_2.png

消費行動には、当然、現時点でのメリットがあります。上記の事例においては、「カフェでおいしい朝食」「整体で体の不調への対処」などが挙げられます。
「ミライマ消費」は、現時点でのメリットに加えて、「一日の好スタートからの仕事の高パフォーマンス」「心身ともに"充電"してその日一日を充実させる」という、消費行動より少し時間軸が先の未来の時点でのメリットも同時に期待しているのが特徴的です。例えば、一日頑張った「ご褒美」や「癒し」がメリットであれば、消費行動の動機の意識は過去にあります。しかし、上記の例は、消費行動の動機が未来にも想定されています。


③【研究員コメント】「ミライマ消費」登場の背景… 
1.「投資マインド」の浸透 2.コスパ・タイパ志向から「メリット最大化」へ

「朝からカフェで外食」「休日の整体」という「行動」だけ見れば従来の「朝活」ですが、ひと研究所が着目したのは、その活動の裏側にある「心理」です。なぜ現代において、「ミライマ消費」のような新しい消費傾向が見られるようになったのか、背景として2つの要素が考えられます。

まず「投資マインド」の浸透です。「投資マインド」とは、文字通りの意味としての金融投資や資産運用だけでなく、自分自身の成長や将来のために時間やお金を使おうとする考え方を表現したものです。最近ではNISAなどの制度が広がり、金融投資や資産運用に取り組む人が増えていますが、「投資」という言葉が身近になったことで、その言葉の意味を転換した「自分への投資」といった言い方が広がってきているように思われます。これらが組み合わさった結果、消費の際に「今すぐ得られる満足」だけでなく、「少し先に得られること」まで期待してメリットを最大化しようとする消費行動が、「ミライマ消費」なのではないかと考えています。

そして2つ目がネタバレ消費に代表される「失敗しない消費」ニーズの発展です。昨今、コスパやタイパ、さらには例えばメンパ(メンタルパフォーマンス)、スぺパ(スペースパフォーマンス)など「〇〇パ」といった言葉が多く台頭し、さまざまなジャンルで効率性を重視するニーズがみられますが、これは主に若年層を中心に、限りあるお金や時間を無駄にするような「失敗」はしたくないという心理の表れであるとみられます。それに加えて最近は、ただ「失敗をしたくない」にとどまらず、さらに「得られるメリットを大きくしたい」という消費行動に発展してきているのではないか、と我々は考えています。



■「ミライマ消費」 研究員のご紹介   
ビデオリサーチ ひと研究所 所長 渡辺 庸人
一橋大学大学院・社会学研究科修士課程修了。修士(社会学)、専門社会調査士。
2009年ビデオリサーチ入社。広告会社や広告主をクライアントとしたリサーチの企画・分析部門や、若者研究チーム参加を経て、2017年よりビデオリサーチのシンクタンク「ひと研究所」に参画し、 2024年より現職。「生活者のメディア行動」をテーマに研究・発信活動を行いながら、クライアントの個別課題解決のための調査実施・分析に携わる。

専門領域:生活行動・メディア利用行動分析、生活者セグメント開発
著書:『データの科学の新領域2 調査の論理』(分担執筆、勁草書房)
『情報メディア白書2023』(分担執筆、ダイヤモンド社)
取材実績テーマ:生活者行動(例:若年層の朝の動画視聴行動、選挙×SNS、2026年消費者トレンド予測など)


■ひと研究所(https://www.videor.co.jp/service/communication/hitoken.html

ひと研究所とは、ビデオリサーチの生活者に関するシンクタンクです。当社が保有する多様なデータを活用しながら、生活者の今と未来のインサイトを探求しています。


株式会社ビデオリサーチ( https://www.videor.co.jp/

株式会社ビデオリサーチは、テレビを含む動画ビジネスを支えるデータ&システム会社です。1962年にテレビ視聴率データを提供する調査機関として設立され、日本国内におけるテレビ視聴率調査や各種メディアデータ、マーケティングデータを提供しています。公正なデータと信頼性の高い指標を基盤に、企業のマーケティング課題解決をトータルサポートし、知恵と情熱でデータ&システムを駆使するソリューションカンパニーとして、企業の意思決定を支援しています。


本件に関するお問合わせ先
株式会社ビデオリサーチコミュニケーションズ
ビデオリサーチグループ広報セクション
Tel:03-5860-1723 E-mail:info@videor.co.jp

関連リンク
「ひと研究所」紹介ページ
https://www.videor.co.jp/service/media-data/hitoken.html
編集部おすすめ