「2025年の当社グループを取り巻く環境は、米国の関税政策を含む各国の経済政策や為替変動など、先行き不透明な状況が続きました。一方で、米国・欧州の政策金利の引き下げなど、政府の景気刺激策が経済を下支えしました。
コア事業であるMC事業の需要は底堅く推移した一方で、マリン事業と戦略事業(ロボティクス事業、SPV事業、アウトドアランドビークル(OLV)事業)では、一部需要が想定を下回る市場もあり、厳しい事業環境となりました。
引き続き2025年からの中期経営計画に基づき、コア事業の競争力の再強化や、ポートフォリオ戦略を推進していきます。」
□連結業績について
当連結会計年度の売上収益は、MC事業のインドネシアやフィリピン、タイで販売台数が増加したものの、ベトナムで発生した生産・出荷停止の影響や、マリン事業のウォータービークル、OLV事業の販売台数が減少したことなどにより、2兆5,342億円と前連結会計年度に比べ420億円(1.6%)の減収となりました。
営業利益は、米国関税の影響や、調達コストの上昇、研究開発費や人件費などの“販売費及び一般管理費”の増加、OLV事業の有形固定資産の減損損失などを計上した結果、1,264億円と前連結会計年度に比べ551億円(30.4%)の減益となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益は、営業利益の減少や繰延税金資産の取り崩しにより、161億円と前連結会計年度に比べ920億円(85.1%)の減益となりました。
なお、当連結会計年度の為替換算レートは、米ドル150円(前期比2円の円高)、ユーロ169円(同5円の円安)でした。
□セグメント別の業績について
【ランドモビリティ】
売上収益1兆6,151億円(前期比56億円・0.3%増加)、営業利益1,087億円(同49億円・4.7%増加)となりました。
MC事業では、先進国は日本の販売が伸長しましたが、欧米の需要減少に伴い全体の販売台数はわずかに減少しました。新興国では、生産・出荷停止が発生したベトナムの販売台数は減少したものの、インドネシアやフィリピン、タイで販売台数が増加しました。この結果、全体の販売台数および売上収益は前年並みとなりました。営業利益は、調達コストの上昇や、研究開発費や人件費などの“販売費及び一般管理費”の増加、米国関税の影響などにより減益となりました。
SPV事業(電動アシスト自転車、e-Kit、電動車椅子)では、海外完成車事業の見直しに伴い販売台数が減少した結果、売上収益も前年を下回りました。一方、“販売費及び一般管理費”の減少に加え、前期に計上した固定資産減損等の反動により営業損失は縮小しました。
なお、当連結会計年度の業績には、ドイツで設立したYamaha Motor eBike Systems GmbHの2025年8月~12月の業績を含んでいます。
【マリン】
売上収益5,276億円(前期比101億円・1.9%減少)、営業利益536億円(同342億円・39.0%減少)となりました。
船外機の需要は、主要市場である米国では軟調に推移しましたが、全体では前年並みとなりました。当社の販売は、欧米で堅調に推移しましたが、アジアを中心に減少した結果、全体では前年並みとなりました。ウォータービークルでは、主要市場である米国の需要が減少し、当社の販売台数も前年を下回りました。この結果、マリン事業全体では減収となりました。営業利益は、ウォータービークルの販売台数の減少や、研究開発費や人件費などの“販売費及び一般管理費”の増加、米国関税の影響などにより減益となりました。
【アウトドアランドビークル】
売上収益1,485億円(前期比310億円・17.2%減少)、営業損失398億円(前期:営業損失174億円)となりました。
RV事業(四輪バギー、レクリエーショナル・オフハイウェイ・ビークル(ROV))では、需要は前年並みとなりました。当社の販売は、四輪バギーは堅調に推移したものの、ROVの減少に加え、米国関税の影響や有形固定資産の減損損失を計上した結果、事業全体で減収・減益となりました。
LSM事業(ゴルフカー等)では、市場全体で需要は減少しました。主要市場である米国を中心に当社の販売も減少し、“販売費及び一般管理費”なども増加した結果、減収・減益となりました。
【ロボティクス】
売上収益1,115億円(前期比18億円・1.6%減少)、営業損失6億円(前期:営業損失30億円)となりました。
半導体製造後工程装置は、生成AIや先端パッケージ向けの需要が伸長し、販売が増加しました。一方、サーフェスマウンターおよび産業用ロボットの販売台数は前年を下回った結果、事業全体の売上収益は前年並みとなりました。営業損失は製造経費の減少や限界利益率の改善により縮小しました。
【金融サービス】
売上収益1,140億円(前期比19億円・1.7%増加)、営業利益211億円(同16億円・7.3%減少)となりました。
売上収益は、販売金融債権の増加に伴い増収となりました。営業利益は、前期に発生した金利スワップ評価益が当期は評価損に転じた結果、減益となりました。
【その他】
売上収益174億円(前期比66億円・27.4%減少)、営業損失166億円(前期:営業損失124億円)となりました。
営業損失は、パワープロダクツ事業の事業譲渡に伴う費用が発生したことなどにより、減益となりました。
なお、各セグメントの主要な製品およびサービスは以下のとおりです。
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□次期(2026年1月~12月)連結業績の見通しについて
2026年度の当社グループを取り巻く環境は、通期での米国関税の影響などがあるものの、2025年度比で増収・増益を見込みます。
コア事業では、MC事業の新興国での販売台数が増加、マリン事業の船外機の販売台数も増加を見込みます。
戦略事業(ロボティクス事業、SPV事業、OLV事業)では、2025年度に発生した有形固定資産の減損損失がなくなることや構造改革の効果により、収益性の改善を見込みます。
為替レートについては、米ドル155円(当期比5円の円安)、ユーロ175円(同6円の円安)を前提としています。
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□利益配分に関する基本方針および当期・次期の配当について
当社は、株主の皆様の利益向上を重要な経営課題と位置付け、企業価値の向上に努めています。中間配当と期末配当を行うことを基本としており、配当の決定機関は、中間配当については取締役会、期末配当については株主総会としています。中間配当は6月30日、期末配当は12月31日を配当の基準日として定款に定めています。
2025年からの中期経営計画では、業績の見通しや将来の成長に向けた投資を勘案しつつ、安定的かつ継続的な配当を株主還元方針としています。
また、キャッシュ・フローの規模に応じて機動的な株主還元を実施し、中期経営計画期間累計で総還元性向40%以上を基本方針とします。
当期の期末配当は、2026年2月2日に開示した「2025年12月期通期連結業績予想および配当予想の修正ならびに個別業績見込みと前期実績との差異に関するお知らせ」のとおり、1株につき10円の実施を2026年3月25日開催予定の第91期定時株主総会に上程する予定です。これにより、中間配当金(1株につき25円)を加えた年間配当金は35円となります。
次期の配当については、2026年の業績見通しを踏まえ、年間50円(中間25円、期末25円)を予定しています。また、自己株式の取得についても、中期経営計画の還元方針にのっとり、機動的な実施を目指します。