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ヤマハ発動機は、世界有数の研究機関HUB Organoids B.V.(ハブ・オルガノイド、所在地:オランダ、以下HUB Organoids)と2021年から行ってきた共同研究の成果を発表しました。本研究では、がん治療の研究に活用される「オルガノイド」を用いた抗がん剤評価試験に、当社の細胞ピッキング&イメージングシステム「CELL HANDLER」を活用することで、より少ない検体量、短い試験期間で、従来の手法と同等の精度の結果を高い再現性で達成できることを確認しました。
オルガノイドは、幹細胞を立体的に培養することで、人の臓器の構造や機能の一部を再現した「ミニ臓器」のような実験モデルです。iPS細胞や成体幹細胞など、さまざまな細胞から作製され、創薬研究やがん治療の研究分野での活用が期待されています。がん治療では近年、患者ごとに効く薬を事前に予測する技術の実用化が注目されています。患者の細胞から作製したオルガノイド(PDO)で実際に薬を試して効果を確かめる方法(薬剤感受性試験)は有望ですが、多くの細胞と時間が必要で、臨床での利用が難しい課題がありました。
HUB Organoidsは、患者由来のオルガノイド作製技術を世界的に牽引する企業です。
当社とHUB Organoids(当時はHubrecht Organoid Technology)は、2019年より、オルガノイドおよび「CELL HANDLER」を用いて、患者のがんに対してどの抗がん剤が効果を示すかを調べる方法の概念実証に関する共同研究を開始しました。本研究は2021年2月から2024年12月にかけて実施され、同手法の確立を目的としました。
本研究では、患者のがん組織から取り出した細胞を用いてオルガノイドを作製・培養し、薬効を評価する試験までの一連のプロセスにおける「CELL HANDLER」の導入効果を検証。目的のオルガノイドを選出するソフトウェア開発、操作手順の最適化に加え、薬が効きにくいケースも含めて評価できる手法の確立に取り組みました。「CELL HANDLER」は、作成・培養したオルガノイドを検出し、目的のオルガノイドのみを選んで薬効を評価する試験用の部材に移動させる役割を担いました。
その結果、微細で壊れやすい細胞の塊であるオルガノイドを、高速・低ダメージで正確に扱うことができる「CELL HANDLER」のピック&プレース技術と高精度な撮像・画像処理技術により、研究者が手作業でオルガノイドの選別や移動を行っていた従来の手法と比べて、大幅な省力・効率化に成功しました。
今後、当社は今回の研究成果である患者由来オルガノイドのスクリーニング法を、多様ながん種・患者サンプルに適用させる可能性を探索していきます。製薬企業における新薬候補の有効性を、開発早期に見極めるための前臨床評価や、基礎研究成果を臨床応用につなぐ橋渡し研究への活用も目指していきます。
本件に関するお問合わせ先
経営戦略本部 新事業開発統括部 MDB部
053-525-7292
ych@yamaha-motor.co.jp
関連リンク
ヤマハ発動機 CELL HANDLER 2
https://www.yamaha-motor.co.jp/hc/?_gl=1%2a2en04e%2a_gcl_au%2aMjA2MzI0MDA1Mi4xNzY4NzgxMzk3