「モフトレ」は、Moffの手がけるデバイス「Moffバンド」を用いた介護予防のトレーニングプログラム。「Moffバンド」とは、腕時計型の3Dモーション認識技術をベースにしたウェアラブル・センサーで、手首や足首につけると、装着者の自由な動きをリアルタイムで身体能力・認知能力などから定量的に評価することができる。子どもから高齢者まで、幅広く用いることができるデバイスとしてすでに発売、量産化されており、運動促進プログラムやリハビリ、予防医療などで活用されている。
「モフトレ」は、この「Moffバンド」を使って高齢者の自立支援、介護予防につながる運動を楽しく続けてもらうために、新しく開発された専用プログラムとなり、通所介護事業所や居住型施設などに向けたソリューションとしてパッケージ提供される。
内容は「Moffバンド」5個と専用アプリがインストールされたLTE回線契約付きのiPad1台で、初期費用30万円、月額利用料2万円となる。
昨年12月、三菱総合研究所とMoffがウェアラブルIoTを活用したウェルネス新サービスの事業展開を目的とする業務・資本提携を締結、これに介護予防プログラムで優れた実績をもつ早稲田エルダリーヘルス事業団が加わって、開発が進められてきていた。
すでに18カ所で実施した実証実験で、参加介護事業所から、楽しんで運動してくれた、データを可視化することで運動効果を実感しやすいなど、好評を得ているそうだ。
そして3つ目には「みんなでモフトレ(レクリエーション)」として、ゲーミフィケーション要素を取り入れた楽しく続けやすい集団運動のプログラムがある。
現時点で、これら3つに対応する合計約20種類のプログラムが開発されており、アプリと「Moffバンド」を用いることで、すぐに実践・導入できる。
トレーニング結果は、利用者ごとのマイページに自動で記録され、過去の時系列的履歴が簡単に管理・チェックできるほか、運動結果を数値やグラフで可視化、日頃の成果として利用者自身やケアマネジャーに示すことも容易にできるという。介護報酬の加算請求時などにおける参考資料としても活用でき、運営側にとってもメリットが大きい。
あらかじめ設定された最先端テクノロジーを反映するプログラムや記録機能をシステムとして用いることから、従来、職員らにかかっていた日々のトレーニングやレクリエーションなどのプランニング、各種記録作業といった業務負担も軽減され、かつ利用者にとっても楽しく続けやすい、高い効果が期待できるサービスになるとされている。
「モフトレ」の提供を通じて蓄積されたデータから、科学的な効果の検証や新規サービスの開発も積極的に進めるといい、3社は新たな角度から高齢者の自立支援への貢献を目指していくとした。
(画像はプレスリリースより)