複数のAI連携でセキュアかつ拡張性の高い環境を
株式会社トゥモロー・ネット(以下、トゥモロー・ネット)は17日、「CAT.AI マルチAIエージェント」の提供を開始し、同品を搭載したアプライアンス製品「Qeek AI Orchestrator」をリリースすることを発表した。こちらは9月4日に提供開始となる。


「Qeek AI Orchestrator」は、企業内で保有する情報資産を安全に最大限活用し、業務効率化を推進する次世代生成AIシステムとして機能するもの。1台から導入可能で、中小企業から大企業まで、アプライアンスを追加しさえすれば、柔軟かつセキュアにサーバーを拡張、導入に必要な高低を大幅に簡素化し、短期間でAI環境を最適なかたちで構築できるため、「CAT.AI マルチAIエージェント」の利用をスムーズに開始できるとされる。

「CAT.AI マルチAIエージェント」は、複数の異なる専門的なAIエージェントが連携して情報収集や判断、実行を進めるようにする分担制をとることで、タスクの並行処理を可能にするもの。AIコミュニケーションプラットフォームとして提供されている「CAT.AI」の最新機能となる。

具体的には、リードAIエージェントが各AIエージェントを制御・連携させ、シングルエージェントでは難しい複雑な処理を実行可能にする。金融・保険・行政でのコンタクトサービスや予約サービス、公式アプリなど多様な業界・業種のさまざまなシーンで活用が想定されており、広く業務効率化を助けるという。

しかし、こうしたAIエージェントの活用には、大量のデータの参照が不可欠で、それを支えるサーバーの高い拡張性も必要になる。「Qeek AI Orchestrator」はその導入整備を助ける。

一般にAI基盤を構築する場合、要件定義からハードウェア構築、AI環境構築、運用設計など複雑な工程を要し、導入まで最低でも数カ月かかる。

しかしインフラ管理とAIサービス管理を統合した「Qeek AI Orchestrator」ならば、起動初期設定、検索フォルダの指定、Webへのアクセス設定だけで「CAT.AI マルチAIエージェント」の導入が可能になる。

3つのプランで利用も柔軟に
また、トゥモロー・ネットによると、AIエージェントの普及に伴い、よりパーソナルなデータ活用が進み始めたことで、これまで以上にクラウドへのデータ保存に対し、不安を抱えている企業も多いという。とくに顧客対応データを多数保有する企業では、オンプレミスでのAI導入ニーズが高まってきているとされる。


よって「Qeek AI Orchestrator」では、クラウド環境のほか、オンプレミス環境にも対応する。プランを3タイプ用意し、「スターター」プランでは、クラウドを介してGPUを利用、より手軽に初期コストを抑えて速やかに導入できるようにした。

「スタンダード」プランでは、オンプレミス環境にGPUリソースを配置、社内データの活用と保護を両立する。社外秘のデータや人事情報などの機密性の高い情報も安心して扱え、高セキュリティかつ安定したAI処理環境の構築が叶うという。

「スケール」プランでも、オンプレミス環境にGPUリソースを配置。さらに高性能GPUサーバーによる柔軟なスケールアウト構成とし、大量データ処理や高度なAIワークロードにも対応可能となる。こちらは全社規模での本格展開を図りたいケースに最適とされる。

(画像はプレスリリースより)

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