ここでは、動画コンテンツビジネス市場規模推移(主要4市場計)について、公表する。
1. 市場概況
2024年度の動画コンテンツビジネス市場規模(主要4市場計)は、事業者売上高ベースで前年度比103.7%の5,985億円と推計した。
内訳をみると、動画編集ソフト、動画配信プラットフォーム、アニメ制作はプラスで推移した一方で、ライブ配信アプリはマイナス推移となり、急成長の反動や動画配信プラットフォーム内でのライブ配信サービス拡大が影響していると考える。市場全体としては、企業における動画コンテンツの活用ニーズが高まっており、堅調に推移している。
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2.注目トピック~動画制作サービスの動向
動画マーケティング(動画コンテンツを活用して、商品やサービスの宣伝や顧客とのコミュニケーションを図るマーケティング手法)の拡大や社内DX(デジタル技術を活用して、働き方や社内体制を変革する取り組み)の推進などに伴い、企業における動画コンテンツ活用のニーズが高まっている。
これを受けて、動画制作サービスは企業に広く浸透している。
また、制作技術の向上をはじめ、動画のカテゴリーやジャンルに適した技術と経験を持つクリエイターが制作を担当する、案件に合わせて制作チームを編成するといった動画制作体制の構築などにより、制作動画の品質は年々上がっているとみられる。
さらに、スタジオ以外での撮影難度の高いロケーション撮影や、ドローン撮影等の特殊な撮影が出来るサービスも多くみられ、動画制作サービスは顧客の要望に対応できる範囲が広がっているといえる。
3.将来展望
2025年度の動画コンテンツビジネス市場規模(主要4市場計)は、事業者売上高ベースで前年度比105.3%の6,300億円と予測する。今後も、市場全体は、堅調に拡大していく見通しである。
4市場別では、動画編集ソフト市場は引き続き副業を解禁する企業や、編集作業を請け負う個人事業主、趣味で動画編集を行う人の増加が想定されるため、拡大を見込む。
動画配信プラットフォーム市場では、動画マーケティングや社内DXの拡大により、参入企業各社は既存顧客に加えて、新規顧客を獲得しつつ、堅調に推移していく見通しである。
ライブ配信アプリ市場は、ライブコマース(ライブ配信とオンライン販売を組み合わせた販売形態)やVライバー(アバターを使ってライブ配信を行うバーチャル配信者)によるライブ配信の拡大が期待されている。
アニメ制作市場では、アニメ作品を制作するアニメ制作会社が、作品の配給・宣伝・商品化など商業的な側面を担当するエンタメ企業・アニメ製作会社の子会社になる動きが活発化する見通しである。これにより、アニメ制作会社の資金繰りが改善され、制作スタッフの雇用や設備投資に余裕が生まれること、親会社からアニメーションの制作が安定的に委託されることなどが期待できる。
※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
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調査要綱
1.調査期間:2025年6月~8月
2.調査対象:動画コンテンツビジネス参入企業、その他関連企業、関連団体等
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話・e-mail等によるヒアリング調査、ならびに文献調査併用
4.発刊日: 2025年8月29日
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