次世代小売流通研究会 Next Retail Lab(港区:代表 フィルゲート株式会社菊原政信)は2025年10月1日に第74回フォーラムを開催した。
テーマ:「ついに日本でもライブコマースが本格化するか?TikTok Shopの課題と可能性」
講師:
森化 亮 氏(C Channel株式会社 代表取締役社長)
講師:
林 竺青 氏(株式会社enlarge 代表取締役)
ゲストフェロー:
山下 智博 氏(株式会社ぬるぬる 代表取締役)
ホスト:
菊原 政信 氏(フィルゲート株式会社 代表取締役/Next Retail Lab 理事長)
モデレーター:
藤元 健太郎 氏(D4DR株式会社 代表取締役/Next Retail Lab 常任理事)
要約SNSマーケティングの最新動向(C Channel・森川氏)
C Channelは美容・ライフスタイル分野に特化したSNSマーケティングを支援。
ライブコマースは、テレビショッピングに代わる新しい販売手法として急成長中。アメリカでは約2,300億円の流通総額を記録。
日本では化粧品業界の売上は伸びているが、競争激化とEC化の遅れが課題。オフライン販売が主流だったため、ECの発展が遅れていたが、「やらないこと」が損失につながる時代になった。
TikTokショップは「商品がユーザーを探す」仕組みを導入し、購買行動に新たな変化をもたらしている。コンテンツ設計が成功のカギ。
中国のライブコマース(林竺青氏)
2019年に始まった中国のライブコマースは急成長し、2023年に成熟。
初期はインフルエンサー主導だったが、ブランド自らのライブ配信が主流に。これによりブランド独自の信頼性が強化された。
TikTokShopは認知拡大の手段としても活用されるべきだと強調。
TikTokショップの成功要因(山下智博氏)
日本でのTikTokショップ成功には「データ」「コミュニティ」「情報」の3要素が重要。
コミュニティを大切にし、エコシステムを形成することが、プラットフォームとしての持続的な成長に繋がる。
ライブコマースと投げ銭ビジネスの違い
森川氏は投げ銭ビジネスは購買行動に繋がりにくいと指摘。投げ銭は「好意」や「応援」の感情に基づくため、商業的な成功には限界があると考えられている。
成功するためには、商品の信頼性や販売者の個性を明確に伝えることが重要。
コンテンツ設計と商品の関係
現代のライブコマースでは、商品そのものよりもコンテンツが購買に大きな影響を与える。インフルエンサーがその中心的役割を果たしており、ユーザーの興味を引きつけるコンテンツ設計が必要。
ライブ配信の成功は「誰が、どんな想いで売っているのか」を視聴者に伝えることにかかっている。
ライブコマースの課題と視聴者の行動
視聴者は「ながら見」が多く、購買を目的とせず楽しむことが主な動機。そのため、エンタメ性を重視した配信は成立しやすいが、購買に繋げるのは難しい。
早朝の配信は競争が少なく、視聴者との接触機会を増やす利点がある。
TikTokライブの浸透課題と今後の可能性
TikTokライブの浸透には価格重視傾向が影響している。購買行動を引き出すには、他のECサイトとの差別化が重要。
山下氏は、日本における「推し文化」に注目し、感情的価値が購買行動を動かすと述べる。
総括
SNSやライブコマースでは、広告よりも自然なコンテンツが消費者の心を動かす時代になっている。商品紹介よりも「共感」を呼ぶコンテンツが重要で、これにより購買行動が喚起される。文:神奈川大学 経営学部 佐藤櫻花レポート詳細については下記をご覧ください。https://x.gd/403fe■主催Next Retail Lab
■次世代小売り流通研究会 Next Retail Labについて
Next Retail Labは、商品開発~製造~商品流通~小売までの幅広い領域において、フェロー並びに幹事による研究・調査を基にした(1)タイムリーな情報提供(2)商品の売りに対する研究活動(3)マーケティング課題に関する受託活動を行っています。 業界間の垣根を取り払い製造から小売までの幅広い業界をブリッジした視点でディスカッションを重ねて小売流通にとって有効な姿を示し、ネットとリアルが融合した新たな価値創造の研究と市場の競争力向上に寄与します。
公式ホームページ:
https://www.nr-lab.net/
■本件に関するお問い合わせ
Next Retail Lab事務局
東京都港区南青山5-2-1 ALLIANCE 4階
フィルゲート株式会社内
TEL:050-1807-4371
e-mail:info@nr-lab.net
配信元企業:ネクストリテールラボ
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