世界のEUVマスクブランクス市場に関する調査レポートによると、市場は2025年から2035年の間に15.1%のCAGRを予測しており、2035年末までに6億1,080万米ドルの市場規模を生み出すと予測されています。2024年の市場規模は1億9690万米ドルと評価されました。
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市場概要
EUV(極端紫外線)マスクブランクスは、EUVフォトマスクを製造するための基盤材料であり、7nm、5nm、3nm、さらにそれ以下の先端半導体プロセスノードを可能にする先進的な半導体リソグラフィに不可欠な要素です。EUVマスクブランクスは、超平坦な基板上に、数十層に及ぶ精密設計された多層膜(主にモリブデン/シリコンの積層構造)がコーティングされており、13.5nm波長のEUV光を反射する機能を持ちます。これに加えて、キャッピング層や吸収層も含まれます。
従来のフォトマスクブランクスとは異なり、EUVマスクブランクスには、ほぼゼロ欠陥密度、原子レベルの膜厚制御、極めて高い表面平坦性が求められます。そのため、半導体材料サプライチェーンの中でも、最も技術的難易度が高く、高付加価値な分野の一つとなっています。EUVマスクブランクス市場は、最先端ロジックおよびメモリメーカーによるEUVリソグラフィ採用動向と密接に連動しています。
市場規模およびシェア
世界のEUVマスクブランクス市場は、約6億5,000万~8億5,000万米ドル規模と推定されており、今後10年間で年平均成長率(CAGR)10~13%で成長すると予測されています。市場成長は、先端半導体ファブにおけるEUVリソグラフィ設備の増設と強く連動しています。
用途別では、先端ノードでの積極的な微細化を進めるロジックファウンドリが最大の市場シェアを占めており、これに続いて、重要層でEUVを採用する先端DRAMおよびNANDメモリメーカーが続きます。
主な成長要因
・半導体微細化の継続:サブ7nmおよび次世代プロセスノードでは、EUVリソグラフィが不可欠
・EUV装置導入の増加:EUVスキャナの設置拡大が、高品質マスクブランクス需要を直接的に押し上げ
・先端ロジックおよびメモリ需要の拡大:AI、HPC、自動車向け半導体で最先端製造技術が求められている
・厳格な欠陥許容要件:先端ノードでは歩留まり感度が高く、超低欠陥EUVマスクブランクスの価値が上昇
・長い認定プロセス:一度認定されると、長期かつ高付加価値の供給関係が構築される
【画像 https://www.dreamnews.jp/press/339951/images/bodyimage1】
市場セグメンテーション
層タイプ別:
・多層EUVマスクブランクス
・吸収層コーティングEUVマスクブランクス
用途別:
・ロジック半導体
・メモリ半導体(DRAM、NAND)
エンドユーザー別:
・半導体ファウンドリ
・IDM(垂直統合型デバイスメーカー)
基板サイズ別:
・6インチEUVマスクブランクス(標準)
メーカーおよび競争環境
EUVマスクブランクス市場は高度に集中しており、極めて厳しい技術要件を満たせるサプライヤーは世界でも限られています。中でもHOYAは、高度な多層膜成膜技術、欠陥制御能力、主要半導体メーカーとの緊密な協業により、圧倒的な市場シェアを有する主要サプライヤーです。
AGCは、超平坦ガラス材料に関する強い技術基盤を背景に、EUVマスクブランクス基板および多層膜ソリューションを提供する重要プレイヤーです。信越化学工業も、EUVエコシステムを支える先端材料および基板技術を通じて市場に参画しています。
装置およびエコシステムの面では、ASMLがEUVプロセス要件を定義する中心的存在であり、その要件はマスクブランクス仕様に直接影響を与えます。また、imecなどの研究機関が研究開発面で重要な役割を果たしています。競争優位性は、欠陥密度、多層膜反射率、膜応力制御、歩留まりの安定性、長期的な供給安定性によって左右されます。
課題
・極めて高い技術的障壁:原子レベルの精度とほぼゼロ欠陥が必須
・高い製造コスト:成膜、検査、計測装置への巨額投資が必要
・サプライヤー数の限定:供給集中により半導体メーカー側のリスクが増大
・歩留まり感度の高さ:わずかな欠陥でも先端ノードでは使用不能となる可能性
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将来展望
EUVマスクブランクス市場は、半導体産業のロードマップに沿って、2035年まで持続的かつ戦略的な成長が見込まれています。
主な将来トレンドは以下のとおりです。
・より高い反射率を実現する次世代多層膜スタックの開発
・High-NA EUVリソグラフィの採用拡大による、さらに厳格なマスクブランクス仕様
・高度な欠陥検査および修復技術への投資拡大
・マスクブランクスサプライヤー、ファウンドリ、装置メーカー間の連携強化
・新規サプライヤー出現の可能性(ただし参入障壁は依然として極めて高い)
EUVの適用層数が増加するにつれ、1枚あたりのマスクブランクスの価値は今後も上昇していくと考えられます。
結論
EUVマスクブランクス市場は、半導体製造エコシステムにおけるミッションクリティカルかつ高付加価値な分野です。数量規模は比較的小さいものの、欠陥のないマスクブランクスなしではEUVリソグラフィは成立しないため、その戦略的重要性は極めて大きいと言えます。半導体微細化の継続、AIおよび高性能コンピューティング需要の拡大、次世代ロジックおよびメモリ開発を背景に、同市場は強固な長期成長ポテンシャルを有しています。超低欠陥密度、一貫した品質、スケーラブルな生産体制を提供できるサプライヤーが、今後も世界の半導体産業にとって不可欠なパートナーであり続けるでしょう。
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