【画像 https://www.dreamnews.jp/press/342437/images/bodyimage1

AILEX合同会社(本社:東京都渋谷区、顧問弁護士事務所:弁護士法人えそら)は、小規模法律事務所(弁護士1~5名規模)向けAI法務支援クラウドSaaS「AILEX(エーアイレックス)」において、独自に実施した小規模弁護士事務所の課題に関する包括的調査レポートの結果に基づき、2つの構造的危機に直接対応する5つの新機能を2026年2月24日にリリースいたしました。

今回の機能追加は、2026年5月21日に施行が迫る民事訴訟手続の全面デジタル化(mints義務化)への対応と、依頼者対応に起因する弁護士のメンタルヘルス危機の軽減を目的としています。



■ 開発の背景:調査レポートが浮き彫りにした2つの構造的危機

AILEXは、小規模法律事務所の弁護士が現在直面している課題を体系的に把握するため、日弁連統計・弁護士実勢調査、最高裁判所資料、弁護士ドットコム調査、厚労省統計、警察庁統計、帝国データバンク・東京商工リサーチ倒産速報、弁護士ブログ・note記事など多数の公開情報源を用いた包括的調査を実施しました。

本調査の結果、小規模法律事務所には以下の2つの構造的危機が存在することが明らかになりました。

【危機1】2026年5月の裁判IT化--「対応できなければ業務が断絶する」

2026年5月21日、改正民事訴訟法の全面施行により、弁護士によるオンライン申立て(mints経由)が義務化されます。しかし、弁護士ドットコムの調査(2024年6-7月、n=316)によると、mintsを「実際の裁判では使用したことがない」弁護士は65.5%に達しており、5件以上使用した経験者はわずか8.9%です。FAX依存率は98.1%、「紙が多い」「やや紙が多い」と回答した弁護士は57.6%を占めています。

施行まで約3ヶ月を切った今、大半の弁護士がmints実務経験ゼロという状態は、訴訟手続そのものに支障が生じうる深刻な事態です。

【危機2】依頼者対応とメンタルヘルス--「最大のストレスは自分の依頼者」

調査レポートがもう一つ浮き彫りにしたのは、弁護士にとって最大のストレス源が相手方ではなく自分自身の依頼者であるという逆説的な現実です。

警察庁の職業別自殺者統計によると、弁護士の自殺者数は毎年8~13人で推移しています(令和5年は10人)。弁護士は教員・医療従事者と並んで個別に計上される数少ない職業であり、統計上も継続的な問題として認識されています。「司法研修所を修了する修習生たちに教官が必ず送るのが『死ぬな』『孤立するな』に類する言葉」という慣例が存在するほど、この問題は業界に深く根付いています。

懲戒請求制度が依頼者の「武器」として濫用される実態も深刻です。2024年の懲戒請求新受件数は3,820件に達し、「濫用的でも申立を受けたこと自体が相当のストレスになる」「懲戒処分を苦にし、妻子を残して自殺した弁護士の話も聞く」という証言が報告されています。


全法律事務所の約62%が弁護士1人の個人事務所であり、複数人での負担分散ができず、問題を一人で抱え込みやすい構造が、この危機を一層深刻にしています。


■ リリースする5つの新機能

今回リリースする5機能は、上記2つの危機にそれぞれ直接対応するものです。

【機能1】mints提出期限ダッシュボードウィジェット(危機1対応)

ダッシュボードにmints関連の期限・ステータスを一元表示するウィジェットを新設しました。

主な表示項目は以下の通りです。

・2026年5月21日全面施行までのカウントダウン表示(残日数に応じて赤・黄・緑のバッジで緊急度を可視化)
・直近14日以内の裁判期日・提出期限の一覧(事件名・種別付き)
・未提出のmintsパッケージ数
・各項目から該当ページへの直接リンク

日々ダッシュボードを開くだけで、mints対応の全体像と直近のアクションが把握できる設計としています。施行日が近づくにつれ警告色が変化する仕組みにより、準備の遅れを視覚的に認識できます。

【機能2】mintsワンストップ提出ウィザード(危機1対応)

紙の書証をmintsで電子提出するまでの一連の作業を、4ステップのウィザード画面で完結できる新機能です。

ステップ1「書類アップロード」では、PDF・画像ファイルの一括ドラッグ&ドロップによるアップロードに対応します。

ステップ2「テキスト抽出・AI分類」では、アップロードされた書類に対してOCRを自動実行し、AIが書証・主張書面・手続書面などに自動分類します。

ステップ3「号証番号・証拠説明書」では、AIが証拠番号(甲1、甲2など)を自動付与し、証拠説明書のドラフトを生成します。

ステップ4「パッケージ生成」では、8項目のAI提出前チェック(ファイル形式・サイズ・閲覧制限・証拠番号連番性など)を実行した上で、mints提出用パッケージを一括生成します。

「20件の書証を一度に提出する場面では業務量が飛躍的に増加する」という調査で明らかになった課題に対し、「紙→PDF→mints」のワークフローを可能な限り自動化するアプローチを採用しました。


【機能3】依頼者コミュニケーション異常検知(危機2対応)

依頼者ポータル上のメッセージ送受信データをAIが自動分析し、対応が必要な異常パターンを検知してダッシュボードにアラートを表示する機能です。

検知する異常パターンは以下の3種類です。

(1)頻度異常:短期間に通常を大幅に超える頻度でメッセージを送信している依頼者を検出します。
(2)未返信長期化:弁護士からの返信がないまま一定期間が経過しているケースを検出します。
(3)深夜・早朝集中:営業時間外(22時~6時)にメッセージが集中している依頼者を検出します。

各アラートからは、AIテンプレート(後述の懲戒請求対応テンプレート等)へワンクリックでアクセスでき、検知から対応までをシームレスにつなげます。

「高圧的な依頼者からの頻繁な連絡により弁護士に動悸、息切れ、手の震え、不眠などの症状が生じる」という調査報告を受け、問題の兆候を早期に可視化し、事態が深刻化する前の対応を支援することを目的としています。

【機能4】業務時間外ポータル自動応答(危機2対応)

事務所設定画面で営業時間(デフォルト:平日9時~18時)を設定すると、営業時間外に依頼者ポータルから送信されたメッセージに対して、自動応答メッセージが返信される機能です。

主な仕様は以下の通りです。

・営業開始時刻・終了時刻を自由に設定可能
・土日は終日、営業時間外として扱う
・自動応答メッセージはカスタマイズ可能(空欄の場合はデフォルトメッセージを使用)
・同一依頼者に対する自動応答は1時間に1回までに制限(過剰な通知を防止)
・事務所設定画面のUIをトグルスイッチ方式に一新し、直感的に有効・無効を切り替え可能

弁護士のメンタルヘルスを保護するとともに、依頼者に対して「営業時間内に確認・返信する」という適切な期待値を設定することで、双方にとって健全なコミュニケーション環境の構築を支援します。

【機能5】懲戒請求対応AIテンプレート 3種(危機2対応)

AILEXのAI文書生成機能に、懲戒請求への対応に特化した3種類のテンプレートを新たに追加しました。

(1)「懲戒請求に対する弁明書」:弁護士会からの懲戒請求通知に対する弁明書のドラフトを、事案の概要・経緯・法的根拠を入力するだけでAIが生成します。


(2)「懲戒請求 経過報告書(依頼者宛)」:懲戒請求を受けたことを依頼者に報告する際の文書ドラフトを、進行中の案件への影響有無を含めてAIが生成します。

(3)「高圧的依頼者への対応方針通知書」:過度な要求や脅迫的言動を繰り返す依頼者に対して、対応方針と業務範囲を明確化する通知書のドラフトをAIが生成します。

日本における弁護士向け書式集は裁判所提出用の定型書式が中心であり、依頼者との困難なコミュニケーションに特化したテンプレートサービスは、当社の調査において確認できませんでした。「懲戒請求された弁護士の弁護士」として活動する弁護士が「事の性質上、親しい人や周りの人にもなかなか相談できず、一人で抱え込もうとして精神的にさらに追い込まれる」と証言しているように、孤立しがちな弁護士が適切な文書を迅速に準備できる環境を整えることを目指しています。

■ あわせて実施したUI改善

今回の機能リリースにあわせ、以下のUI改善も実施しました。

・ダッシュボードの表示順序を最適化し、「直近のスケジュール」「請求・報酬」をページ上部(コンフリクト自動検出の直後)に移動。日常的に必要な情報へのアクセス性を向上させました。

・事務所設定ページ(/settings/firm)のUIを全面リニューアル。チェックボックスからiOS風トグルスイッチへの変更、プレーンなラジオボタンからカード型ラジオUIへの変更、セクション区切りの統一化、スマートフォン表示時のレスポンシブ対応強化を行いました。


■ AILEXの現在の機能構成

今回のリリースにより、AILEXの主要な機能構成は以下の通りとなりました。

・AI文書生成テンプレート:73種類(16カテゴリ)
・AIエージェント:20ツール(データ横断検索・事件分析・スケジュール管理など)
・mints対応機能:20機能(AI証拠説明書自動生成、提出前8項目チェック、50MB分割アシスタント、受領書PDF自動生成、操作ガイド、閲覧制限チェックなど)
・AI法律相談チャット(日本法対応・ファクトチェック統合)
・AI事件分析(Mermaid図式化対応)
・相手方書面AI分析(反論ドラフト生成・引用ファクトチェック)
・陳述書ドラフトAI生成(4立場対応)
・セマンティックサーチ(意味ベース文書検索)
・ワンクリックAI文書分析(要約・年表・QA)
・複数文書クロス分析(矛盾・証拠空白検出)
・データ抽出→Excel化
・PDF墨消し
・PII(個人識別情報)自動マスキング
・契約書チェック
・事件管理・文書管理・タスク管理・スケジュール管理
・コンフリクトチェック(利益相反自動検出)
・相談管理(2段階フォーム対応)
・請求書管理(パスワード保護付き共有・適格請求書対応)
・依頼者ポータル(パスワード保護・マイルストーン・メッセージ)
・依頼者コミュニケーション異常検知(今回新規)
・業務時間外ポータル自動応答(今回新規)
・企業法務手続きウィザード(10手続き)
・破産・個人再生申立書類AIドラフト
・ホットラインサポートシステム
・IETF Internet-Draft(VAP: Verifiable AI Provenance)準拠の検証可能性フレームワーク


■ AILEXの技術的な特徴

AILEXは、弁護士の守秘義務(弁護士法第23条)への適合を設計の根幹に据えています。

独自開発のPII自動マスキング技術により、外部AIサービス(Claude、GPT-4o、Perplexity)への送信前に、氏名・住所・電話番号・口座番号などの個人識別情報を自動的に匿名化します。
これにより、弁護士がAIを利用する際に依頼者への個別の同意説明を不要とし、守秘義務を維持したままAIの恩恵を受けられる環境を実現しています。

また、すべてのAI生成結果に対して監査ログが記録され、「いつ、誰が、どのような入力で、どのAIモデルから、どのような出力を得たか」を事後的に追跡・検証できます。この検証可能性へのアプローチは、AILEXが提出したIETF Internet-Draft「Verifiable AI Provenance(VAP)Framework」(draft-ailex-vap-legal-ai-provenance)の設計思想に基づいています。


■ 今後の展望

2026年5月21日のmints義務化は、日本の弁護士業界にとって不可逆的な転換点です。AILEXは今後、mints対応機能のさらなる拡充を進めるとともに、以下の開発を予定しています。

・iOSモバイルアプリの開発(2026年Q2~Q3を予定)
・判例データベース連携
・ナレッジマネジメント機能の強化
・グローバル展開に向けたailex.worksの開設準備

AILEXは「弁護士が一人でも、まともに事務所を回せるようにすること」を開発理念として掲げています。日本の法律事務所の62%を占める一人事務所の弁護士にとって、裁判IT化の波は危機であると同時に、業務フロー全体をデジタル化する絶好の機会でもあります。AILEXは、その転換期を支えるインフラとして、弁護士の実務に根ざした機能開発を続けてまいります。


■ AILEXについて

「AILEX(エーアイレックス)」は、小~中規模の法律事務所(弁護士1~5名規模)向けのAI法務支援クラウドSaaSです。AI法律相談チャット、73種類のAI文書生成テンプレート、AIファクトチェック、AI事件分析、20種類のAIエージェント、mints対応20機能、PII自動マスキング技術などを統合した「検証可能なAIリーガルOS」として、弁護士の日常業務全体をワンストップで支援します。

サービスURL:https://users.ailex.co.jp
公式サイト:https://ailex.co.jp
IETF Internet-Draft:https://datatracker.ietf.org/doc/draft-ailex-vap-legal-ai-provenance/


■ 会社概要

社名:AILEX合同会社
所在地:〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-10-8 渋谷道玄坂東急ビル
事業内容:AI法務支援SaaS「AILEX」の開発・提供
顧問弁護士事務所:弁護士法人えそら
公式LINE:https://lin.ee/P9JAWZp
TEL:03-6821-7462
E-mail:info@ailex.co.jp

※ AILEXのAI機能による生成結果は「ドラフト」であり、最終的な法的判断および責任は弁護士に帰属します。AILEXは弁護士法第72条に定める法律事務の取扱いを行うものではなく、弁護士の業務を支援するツールとして機能します。


※ 本リリースに記載の統計データの出典:弁護士ドットコム調査(2024年6-7月、n=316)、警察庁「職業別自殺者統計」、日弁連「弁護士業務の経済的基盤に関する実態調査2020」、日弁連「弁護士白書」各年版。

以上


配信元企業:AILEX合同会社
プレスリリース詳細へ

ドリームニューストップへ
編集部おすすめ