地味に便利なダッシュボード用滑り止めシートをガチンコ比較で格付け！

愛車に小銭や鍵などちょっとした小物を置くスペースが無いときに役立つのが「ダッシュボード用滑り止めシート」。ダッシュボードの平らな面に貼るだけで小物用スペースが生まれる便利グッズだ。今回はカー用品店で販売されている3モデルを選んで使い比べてみた。いずれもスマホ1台分のサイズで購入価格はすべて600円以下。〈テスター：浜先秀彰　Hideaki Hamasaki〉

■今回のエントリー商品「ダッシュボード用滑り止めシート編」

エコー金属 スリップレスマット
購入価格：108円（税込）
エコー金属　http://www.echo-k.co.jp/

カーメイト SZ110 激ピタッ シートS
購入価格：548円（税込）
カーメイト　https://www.carmate.co.jp/

ヤック ZE-31 すべらないシート　シリコーン 中BK
購入価格：438円（税込）
槌屋ヤック　http://www.yacjp.co.jp

いきなりズバリ！買いはどれ？〈総合評価〉



1位：カーメイト SZ110 激ピタッ シートS
2位：ヤック ZE-31 すべらないシート　シリコーン 中BK
3位：エコー金属 スリップレスマット

薄いシート1枚にそれぞれ違いがあるのか？と思っている人も多いかもしれないが、使い比べてみると3製品それぞれに個性が現れていた。1位としたのは「カーメイト SZ110 激ピタッ シートS」で、ハンパない粘着力の強さには驚かされた。他の製品より高価だが性能を考えれば納得できる。

2位は「ヤック ZE-31 すべらないシート　シリコーン 中BK」で、ダッシュボードに溶け込むような目立たない装着ができるうえ滑り止め効果も十分だ。

そして3位は「エコー金属 スリップレスマット」。「滑り止めシート」というよりも「小物トレイ」といった作り。100均商品と考えれば満足できる。

■どんな製品？


エコー金属 スリップレスマット
今回購入をしたのはカー用品店だが、100円ショップでも販売されている製品。単純なシート形状ではなく「フレーム」が付けられたトレイ形状となっている。素材にはシリコーンゴムを使用。


カーメイト SZ110 激ピタッ シートS
素材には走行時の衝撃や振動を吸収する効果もあるアクリルスポンジを採用。従来製品に比べてダッシュボード面は約10倍、表面は約3倍の吸着力を実現している。水洗いやカットもできる。


ヤック ZE-31 すべらないシート　シリコーン 中BK
曲面にフィットしやすく耐熱性に優れたシリコーン素材を採用。表面はインテリアにマッチするようダッシュボード風のシボ柄としている。カットもでき、水洗いをすれば繰り返し使える。

■素材の質感や見た目は？




エコー金属 スリップレスマット
厚みのあるゴムマットといった感じ。表面はつや消しだが、ダッシュボード面はツルツルとしていて光沢がある。108円なので上質感は無いが、簡単に破れたり、切れたりするようには見えない。




カーメイト SZ110 激ピタッ シートS
約2mm（実測値）の厚さがあるスポンジ状のシートで、パッと見はマウスパッドによく似ている。表面、ダッシュボード面ともに光沢があり、どちらの面も手で触れると粘着感がある。




ヤック ZE-31 すべらないシート　シリコーン 中BK
きわめて薄いシート状で、表面には一般的な乗用車の内装に使われているようなシボが型押しされていてつや消し。ダッシュボード面はツルツルとしていて光沢感がある。質感が高い。

■サイズ感はどうか？


エコー金属 スリップレスマット
サイズは約170×100mmの長方形で、6.1インチ画面を持つケース入りスマホを載せると左右に数ミリの透き間が空く。周囲のフレームは実測で3mm程度の高さがあり、小物の脱落を防いでくれる。


カーメイト SZ110 激ピタッ シートS
サイズは約150×120mmで5：4の比率のため、6.1インチ画面を持つケース入りスマホを載せると長辺方向ははみ出すが、短辺方向は余裕がある。柔らかく厚みがあるのでクッション性が期待できる。


ヤック ZE-31 すべらないシート　シリコーン 中BK
サイズは約177×95mmの長方形で、6.1インチ画面を持つケース入りスマホを載せると上下にも左右にも数ミリの透き間が空く程度の余裕がある。厚さは実測値で1mm程度となっている。


●左から「エコー金属 スリップレスマット」、「カーメイト SZ110 激ピタッ シートS」、「ヤック ZE-31 すべらないシート　シリコーン 中BK」。面積はそれほど変わらないが縦横比はそれぞれ異なる。カーメイトとヤックはサイズ違いの製品もラインアップしている

■ダッシュボードへのフィット性は？


エコー金属 スリップレスマット
ダッシュボードの平らな面であれば装着感にまったく問題はない。だが、厚みがあり素材に弾力性に乏しいせいか、少しでも曲面があると底面に透き間ができて走行中に移動しやすいので注意が必要だ。


カーメイト SZ110 激ピタッ シートS
素材自体に粘着性があるため両面テープで貼ったようにダッシュボードに強力に貼り付く。使い続けるうちに汚れて粘着力が落ちてきても水洗いをすれば元通りに復活するのもいいところだ。


ヤック ZE-31 すべらないシート　シリコーン 中BK
薄く弾力性があるためダッシュボードに曲面があっても平らな面とそれほど変わらない密着性が得られる。表面のシボは車種によってはダッシュボードと見分けがつかないほどそっくりで目立たない。

■載せた小物の滑りにくさは？


エコー金属 スリップレスマット
手前側の縁に小銭、鍵を載せて40km/hから強めにブレーキを踏むと、鍵は奥まで移動したがフレームのおかげで脱落を免れた。小銭については最大で20mm程度移動。滑り止め効果は薄い。


カーメイト SZ110 激ピタッ シートS
手前側の縁に小銭、鍵を載せて40km/hから強めにブレーキを踏んだが、載せたものはすべて1mmも動かなかった。だが粘着力が強すぎるせいかホコリの付着が多く、すぐに汚れてしまうのが残念。


ヤック ZE-31 すべらないシート　シリコーン 中BK
手前側の縁に小銭、鍵を載せて40km/hから強めにブレーキを踏むと、鍵は奥に向かって40mm程度移動したが、小銭については動かなかった。斜面に設置しない限りは問題の無い滑り止め性能だ。

〈文と写真＝浜先秀彰〉