BBSブランドの始まりは1970年。
BBSジャパンの前身のワシマイヤーは71年に富山県で誕生。繊維機械に用いられる「ビーム」と呼ばれる糸巻き部品を、当時主流だった鋳造から鍛造に変えることで軽量・高強度化に成功し、鍛造ビームは圧倒的シェアを誇った。
アルミホイールにさらなる軽さと速さを求めて卓越した鍛造技術を持つパートナーを探していたドイツのBBSと、繊維業界に鍛造技術で革命を起こした富山のワシマイヤーが出会ったのは83年。以降、両社のコラボから生まれたアルミ鍛造ホイールがモータースポーツ、アフターマーケット市場を席捲していった。
26年は前身のワシマイヤー創業から55年目の節目にあたり、BBSジャパンは将来の道しるべとなるべく新しいブランドステイトメント「Performance Driven」を発表。パフォーマンス=機能、性能といった意味合いを持ち、モータースポーツで圧倒的速さ、強さ、スピードを提供し続けてきたBBSブランドの原点に立ち返るという意思が込められている。
Driven(ドリブン)には「衝動的に何かをせずにはいられない、何かに渇望している」といった意味がある。圧倒的なパフォーマンスを追求するために業界内で最大級の1万2000トンプレス機を使い、妥協のない徹底したクラフトマンシップで1本1本の製品に丹精を込めて作り上げるモノづくりの伝統と、最新の技術と素材を組み合わせていくことを示す。TAS2026では新しいブランドステイトメントを体現する4つの新製品が紹介された。
マグネシウム鍛造の新作「MAG-Rコンセプト」
F1用ホイールに長年用いられてきたマグネシウム合金。圧倒的な軽さの反面、鍛造も含めて加工が非常に難しい。
FLに22インチを追加
BEVや高荷重のSUV、フレーム構造のクロカンなど車重の重いクルマをターゲットにした新素材フォルテガを使ったホイール「FL」。新たに22インチをラインアップに加え、メルセデスAMG G63に装着。ばね下の軽さと重量級ボディを支える高い剛性を兼ね備えたFLの特徴を訴求した。新色「マットエボニー」は繊細なクロススポークが織り成す機能美やプレミアム感を際立たせる。
超ロングセラー「LM」に新色を追加
30年以上のロングセラーを誇るLMに、カタログモデルでは8年ぶりとなる新色「マットゴールド」が追加された。2色のリムカラー(シルバーダイヤカット、ブラックブライトダイヤカット)と、いぶし銀の輝きを放つ黄金のディスクカラーが織り成すコントラストが美しく、ディスクの奥にある大型のブレーキキャリパーと大径ディスクローターが引き立つ2ピースホイールを履く喜びを増幅させる。
レース由来の鍛造2ピース「RT88」が日本上陸
レース専用のアルミ鍛造3ピースホイール「E88」を2ピース構造に改め、アフターマーケット向けにアレンジした製品。RT88は欧州やアメリカ市場ではポルシェユーザーを中心に根強い人気があり、日本の保安基準に適合するように強度試験などを実施した。
一見LMを思わせる10クロススポークの凸型ディスクデザインが特徴的だが、LMのディスクはフラットなのに対し、RT88は大きくラウンドしているのが特徴。スポークサイドに大胆な切削加工を施すことによってマグネシウム製に迫る軽さと圧倒的な耐久性を両立し、ディスクとリムは専用のチタンボルトで締結している。
MAG-Rコンセプトと同様にドイツのBBS MotorsportとBBSジャパンがそれぞれの強みを生かし、レースで培われた技術を完ぺきなまでにストリートユースに落とし込んだ、名実ともにモータースポーツ直系ホイールだ。
<文=湯目由明 写真=長谷川拓司/湯目由明>

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