小出恵介、向井理、渡部豪太が出演する、任天堂DSソフト『トモダチコレクション』のCMを見たとき、「そうきたか!」と思った。

男性3人が集まって「トモコレ」をする様子は、ほのぼの可愛らしくはあるが、不思議な気もしたり……。

というのも、友人・知人・有名人などに似せて作ったキャラ同士が、友達になったりケンカしたり、カップルになったりする同ゲームにおいて、多く聞かれるのは、ほとんど以下のような声なのだ。

「○が△に告白したいって!」「△と□がカップルになったよ」「□が○に告白したけど、フラれちゃった~」「△と×がケンカしちゃった。許さないって」

たくさんキャラクターを作れば作るほど、延々と繰り広げられる恋バナと、告白祭りの数々。
好物を見つけてあげたり、インテリアや服をプレゼントしてあげたり、いろいろなお世話があるが、いちばんの盛り上がりはやっぱり「恋愛」だ。
もともと恋バナといえば、女子の専売特許のイメージがあり、自分の子ども時代などは、男子が口にしようものなら「ヒューヒュー」などとからかわれていたもの。

でも、売れ続けているソフトだけに、実際に男性ユーザーも多いの? 任天堂・広報室に聞いてみたところ、
「どういう方が購入されているかは申し上げられませんが、当社の商品は基本的に年齢層や男性・女性、ゲームをする人・していない人などを問わず、幅広い層の皆様に支持していただけるように作っております」
とのこと。


今回のCMは男性に向けたものかという問いには「広告戦略などは公表していません」という回答だった。

周囲を見る限り、CMのように「大人の男性同士が一緒にトモコレ」というのは、そうそうありそうにないが、子どもたちはどうなのか。

小学生男子20人くらいが集う場で尋ねてみたところ、
「トモコレ持ってる人!」→半数以上
「トモコレやったことある人!」→8割ぐらい
という結果が見られた。

「お姉ちゃん・お母さんがやってるから」「友達に借りた」などという男子も多いなか、「友達(男子)同士で通信してる」「クリスマスにサンタさんに頼んだ」という男子も複数名!

では、男子はどんな楽しみ方をしているのか聞いてみると、
「友達(男)と家族を作った」(子)
「最初に作ったのが自分とママで、ママが告白してフラれていた」(母)
「クラスの女子は1人だけ作った。好きじゃないよ、作りやすい顔だっただけ」(←ホントか!?/子)
「友達のママを作った」(子)
意外と「クラスの女子」を作った子は少なかったが、「女子と通信してもらった」という子は多く見られた。

ちなみに、有名人などで作ったキャラとして名前が挙がったのは、CMにキャラとして出ていた和田アキ子、バナナマン日村、西川史子先生のほか、「レッドシアター」などの芸人(はんにゃ、ジャルジャル、ロッチなど)、オードリー、嵐、タモリ、木下優樹菜、マイケル・ジャクソン、さらに「ワンピース」「ナルト」などのアニメキャラもあった。


男子同士でも盛り上がるのは、やっぱり「タモさんがアッコさんに告白した」なんてことだったりして、女子となんら変わらない男子のトモコレ事情。
今の時代を象徴するゲームなのかもしれません。
(田幸和歌子)