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「研究材料にあなたの精子が欲しいの」77歳・筒井康隆の初ラノベ

「研究材料にあなたの精子が欲しいの」77歳・筒井康隆の初ラノベ
『ビアンカ・オーバースタディ』筒井康隆/星海社<br />筒井康隆、77歳にしてライトノベルを執筆! といっても中身はいつもの筒井節満載の、メタラノベSF。特にヒロインのビアンカが男子の精子を絞りだすシーンが最高ですのでぜひ読みましょう。
帯にはこう書いてありました。
「それは2010年代の『時をかける少女』」
嘘だっ。
いや確かに時はかけるけどさ。かけてるの時だけじゃなくて精子でしょ。
匂うのはラベンダーの香りじゃなくて、栗の花の香りでしょ。
77歳。毒っけ満載の筒井康隆節は健在でした。
星海社FICTIONS『ビアンカ・オーバースタディ』CM - YouTube
一応公式CMもありますが、これ見たって全然わかんないよ! 罠だよ!
 
『ビアンカ・オーバースタディ』は星海社から出された、筒井康隆初のライトノベルです。
SF作家として名を馳せた彼は、1993年に一度表現の問題でもめて断筆宣言をして騒ぎになりましたが、その後の復帰に伴いさらに自由に、音楽・演劇など枠を飛び越えた活動をしています。
そこにきて、まさかのライトノベル

といっても、そもそも「ライトノベル」という言葉がなかった時代に、ジュブナイル小説的なものを書いていたこともある筒井康隆。それこそ『時をかける少女』がそう。1967年なんですよね。
あれれ、それなら確かに「2010年代の『時をかける少女』」でもいいんじゃないの?っていうか元祖みたいなもんじゃないの?なんて思って読んでいたんですが、違う違う。

この小説、二重構造になっています。
ひとつは純粋にライトに読めるライトノベル。
もう一つはメタ的にライトノベルをパロディ化して取り込んでしまっている筒井康隆思考。
文体は非常に軽快でわかりやすい。ヒロインのビアンカが一人称で生物学についての興味を語ります。...続きを読む

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