■UVERworld ARENA LIVE 2013 winter
2013.12.26(THU) at 日本武道館
(※画像15点)

ステージをぐるりと囲んだ360度の客席。そこにも男、こっちにも男、前も後ろも野郎だらけ。
開演前から上がる歓声もいちいち野太い。その男どもが勢い良く立ち上がり、さらに気合いの入った声を上げたのは、SEIKAがDJプレイを始めたときだった。流す曲に合わせて会場も暗転、スクリーンにオープニング映像が映ると、野郎たちの興奮は高まるばかり。一瞬の暗闇の直後、スポットライトの光が走る。

光が照らすステージには、彰(Gt)、克哉(Gt)、信人(Ba)がそれぞれのパーカッションの前に、そして真太郎(Dr)はドラム・セットにスタンバイしていた。彼らの呼吸の合ったキメのフレーズで始まったのは「Wizard CLUB」だ。その雄壮なパーカッション・フレーズと共に、シャウトを決めながらステージに飛び出たのはTAKUYA∞(Vo)。武道館を揺るがす歓声が湧き上がった。ついに始まった日本武道館での男祭り。のっけから鳥肌が立つぐらい凄まじい一体感で、フロントマン4人もステージ最前にベタ付き。それでも「バッコリいこうぜ! テメーら、キンタマ付いてんだろ」とTAKUYA∞は直球の煽り。「Fight For Liberty」ではイントロからオイ・コールが巻き起こり、それを浴びながらプレイするUVERworldのメンバーは、メチャクチャ笑顔。


5曲を終えたところで「最高にヤバイ日が始まったな」とTAKUYA∞。立ち上がった真太郎は「2万個のキンタマが集まっております。元気ですか!」と挨拶。あまりの歓声に「うっさい! オマエらの声、本当にうるさい」と注意しつつも顔は嬉しそうだ。「あの~、客席って寒いの? 暑いなら脱いだら? それが…祭りってもんやろ!」と真太郎。すかさずTAKUYA∞も昨日の女祭りの熱狂ぶりに触れて「まさか負ける気…ないよな?」と挑発する。

こうして突入した「KINJITO」からがまた凄い。情熱や気持ちのぶつかり合いで、ステージ・サイドやバックの野郎たちとはコブシを合わせるメンバー。曲ごとに派手な照明やスモークなど武道館らしい演出もあるが、裸電球でも成立するぐらいの盛り上がり。それでも「限界見せてみろ」と、さらに刺激。これでどうだとばかりに、「REVERSI」では、サッカーの応援を思わせるでかい歌声が客席から鳴り響いた。

曲が終わって、「最高だ」と何度も口にするTAKUYA∞。
過去最大規模の男祭り、目の前の野郎たち。そりゃ、幸せだろう。同志からの熱い思いを改めて噛み締めながら再び言う「最高」。気持ちもこもるはずだ。

ここからライヴは、ただの盛り上がり方とも違ったムードも。説くように歌う「23 ワード」もあって、詞や言葉が野郎たち一人ひとりを覚醒させながら響いていく。「7日目の決意」もスクリーンに詞を映しながらプレイされ、新曲ながら伝わり方がハンパじゃない。とどめに「オマエらとは心でつながってると思ってんだ」とTAKUYA∞の熱き言葉。瞬間的な発散の場ではなく、永遠に作用し続けるパワーがUVERworldのライヴにはある。男なら最高の幻想を見ろ、そして幻想のまま終わらせるな、とメッセージしながら「ナノ・セカンド」を最後に決めた。

しかしステージから去ることなく、そのままステージにいるメンバー。客席を見渡しながら、今度は男祭りを横アリでやろう、いつか東京ドームでもやろう、と宣言する。
そして「とことん絆を深めような、CREW!」と高らかに叫んだ。この日のラストを締めくくるのは「MONDO PIECE」。徐々に起こる合唱の中、隣同士で肩を組みながら揺れ始める野郎たち。最初はアリーナだけだったが、スタンド席の野郎たちも肩を組み、武道館にこれまで生まれたことのない光景が広がっていった。これぞ、男祭りだけの絶景。互いに絆を固く結ぶように、メンバーも野郎たちと一緒になって身体を揺らしながら歌い、プレイ。いつにも増して特別な「MONDO PIECE」が日本武道館に響き続けた。
(取材・文/長谷川幸信)

≪セットリスト≫
1. Wizard CLUB
2. Fight For Liberty
3. Don't Think Feel
4. ace of ace
5. DEJAVU
6. KINJITO
7. GOLD
8. LIMITLESS
9. REVERSI
10. 23ワード
11. NO.1
12. 7日目の決意
13. 別世界
14. BABY BORN&GO
15. 6つの風
16. Born Slippy
17. UNKNOWN ORCHESTRA
18. CORE PRIDE
19. 7th Trigger
20. ナノ・セカンド
21. MONDO PIECE

≪関連リンク≫
エキサイトミュージック レポート掲載記事一覧
excite music official Twitter
excite music official Facebook
excite music official YouTube channel
編集部おすすめ