■UVERworld KING'S PARADE
2013.02.28(THU) at Zepp DiverCity
(※画像09点)

SE「THE ONE」が響き始めると、フロアから勝手に巻き起こったのは、野郎どもの“Oi”コール。それを浴びながら登場したのは真太郎だった。
上半身ハダカの彼は、威嚇するようにドラム・ソロをいきなりぶちかました。暴れ太鼓を思わせる激しいドラミングは、野郎どもの血中濃度を高めるばかり。野太い歓声、ギラついた表情、早くも立ち昇る汗の匂い。メンバー全員が登場したとき、カオスとも呼べる異様な興奮が渦巻いていた。

これまで何度か行なわれてきたUVERworldの“KING'S PARADE”。通称、男祭り。通常のライヴとは違って、1階に入場できるのは男だけ。女性は2階からそれを観戦するという特殊なスタイルのライヴだ。ツアーの合間を縫って、2月28日=Zepp DiverCityで行なわれた。

ライヴは“Oi”コールが強力な一体感を作ったままオープニングナンバーへ突入。フロント陣の4人はステージ最前にベタ付きで、プレイと声で煽りに煽る。「今日、オマエらにUVERworldの歌い方、教えてやるよ。
いいか、魂燃やして、声、出してこい!」とTAKUYA∞。さらに真太郎も「オマエらは普段、股間だけを硬くしてるやろ。たまにはコブシを硬くしてくれ」と挑発。これはライヴというよりは、どれだけ自分が熱いかを闘う本気の勝負である。

事実、セットリストもバラードなしで、TAKUYA∞曰く“地獄のセットリスト”だ。「俺のノドの寿命、全部やる。とことんまで行こうぜ」と叫びながら、両手でマイクをガッチリ握り、メッセージの数々を叩きつけるTAKUYA∞。彰(Gt)、克哉(Gt)、信人(Ba)、真太郎は、活き活きとしたエネルギーを音に込め、テクニカルなフレーズを炸裂させる。圧倒されながらも、ダイブやモッシュを連発するフロアの野郎ども。どいつもこいつも遠慮なし。いつもとは違った解放感と刺激、汗臭さに満ちている。

「オマエら、その情熱、絶対に忘れるなよ。
ここまで熱くなれることをな。それを自分のやりたいことにぶつけていけよ!」

バンド結成から13年、常に上を目指し、真剣に音楽と向き合い、生き様も曲や詞に投影しているUVERworld。そんな5人の作るバンドサウンドは会場をエキサイトさせ、放つ言葉の数々は野郎どもの気持ちを奮い立たせ続けた。予想外のアンコールも飛び出し、最後にTAKUYA∞は「UVERworld始めようぜ」とメッセージする。沸き上がる歓声。勇気づけ、そして生き方をも変えるライヴがここにあった。
(取材・文/長谷川幸信)

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