
■UVERworld/【UVERworld LIVE TOUR 2015『UVERworld 結成15周年&デビュー10周年記念LIVE“Premium Live on X'mas”』】ライブレポート
2015.12.25(FRI)at 日本武道館
UVERworldを愛してくれてありがとう
「2015年12月25日、特別な日。今日にかけた思いを、全部、吐き出して来いよ!」
1曲目「ナノ・セカンド」の中盤、火柱の吹き上がるステージから、TAKUYA∞は目一杯、武道館につめ込まれたファン=Crewに向けて叫んだ。
この日本武道館でUVERworldがクリスマスライブを行うのは、2015年で8年連続。恒例行事にもなっているが、いつもと違うのは、2015年は結成15年、デビュー10年という節目の一年でもあったこと。それも関係して、この夜はバンドの歴史を辿るようなメニューが用意されていた。それはCrew達にとって嬉しいクリスマスプレゼントの数々でもある。


「今まで600曲ぐらい作って、200曲ぐらいリリースしてきました。いい曲もいっぱいあったけど、テキトーな曲もあったよな~(笑)。それをやらせてもらう。あまり期待すんじゃねえぞ(笑)。でも楽しんでくれ」とTAKUYA∞。古くからのファンにとって過去の曲に懐かしさを覚える部分もある。


セルフリメイクした「CHANCE!04」も、敢えて13年前に作ったインディーズバージョンで、しかも自己紹介MCも当時のまま披露するなど、曲そのものだけではなく、アレンジもレア感が満載。さらにその後の“同じコード進行でもメロと詞が違うだけで曲が変わるコーナー”では、TAKUYA∞は声色や振りも交えて、テノール歌手やアイドルグループの曲もカバーするという、おもしろい展開。何が飛び出すか分からないから生のライブはやっぱり刺激的であり楽しい。それを思う存分、メンバーもCrew達も体感しながらライブは突き進んだ。
歴史を辿りながらも、「I LOVE THE WORLD」など、最新形のUVERworldも見せつけた後半。「13年ぶりにやる曲もあった。


「俺達にクリスマスプレゼントをくれよ!」
武道館の使用時間が迫るなか、メンバーはすぐにステージに飛び出てきた。「あと1曲の時間をプレゼントしてくれ」と言いながらアンコールへ突入。それが1曲どころか2曲。最後の「在るべき形」では、この15年間やデビューからの10年を噛みしめるように、そして目の前に広がるCrew達の姿を愛おしい眼差しで見つめながらプレイする6人だった。そしてTAKUYA∞から自然に出た言葉は「メリークリスマス!」。2015年クリスマスも、特別な時間を、特別な仲間達と過ごしたUVERworld。2016年、どんな足跡をつけていくのか。期待ばかりが湧き上がる。
(取材・文/長谷川幸信)