最先端ITをいち早く取り入れ、特定の製品や技術にとらわれず幅広い選択肢の中から最適なソリューションを提供し、数多くのプロジェクトを手掛ける「CTC」。刻々と変わるIT業界の中で、常に最先端ITを提供しITライフサイクルの全領域をカバーする強さの裏側には、「働き方変革に取り組み続ける」組織の姿がありました。
今回は、人事部でダイバーシティ推進を担当する伊東真美さんに、お話を伺いました。

人事に聞くダイバーシティの取り組み  「CTC」の働きがいを向上する環境づくり
お話を伺った人事部 伊東真美さん。


■多様な人々に沿った多様な働き方を随時整備

CTCでは、従来から、仕事と子育て、また介護などのライフステージに応じた働き方ができる環境づくりに取り組んできました。2013年からは、朝型勤務の奨励施策の導入や有給休暇の取得促進を進め、社員が働きがいをもって効率的・効果的に働けるよう「働き方変革」を推進してきました。2016年4月には、「働く時間」と「働く場所」についての自由度を高め、社員が一層公私ともに充実し意欲的な働き方ができる環境整備をさらに進めました。

働く時間については、1日の所定就業時間を変えずに、7時~10時の範囲で始業時刻の30分単位での繰り上げと繰り下げが可能な「スライドワーク」や、年次有給休暇を1時間単位での取得が可能な「時間単位有休」があります。
働く場所については、外出を伴う場合にオフィス外での付随業務が可能な「モバイルワーク」ができ、さらに「在宅勤務」も可能なほか、2016年11月からはタッチダウンオフィスも開設しました。ユニークなものとしては、退社予定時間や時間単位有給を表示する「見える化カード」の導入があります。これをデスクに掲げることによって、日々の業務を周囲と積極的に共有でき、様々な制度が活用しやすい環境を整えることが出来るようになりました。



■働き方の選択肢が増えることでもっともっと働きがいが増す!

例えば育児中の方であれば、今まではお子さんの通院などで少しだけ早く帰りたい場合にも、半日か一日単位で休みを取得するしかありませんでした。ですが、時間単位有休を使用すれば、一時間休むだけで済むため、必要以上に仕事を休まなくても良くなります。その他、スライドワークで始業時間を早め、早く退社した後の時間を趣味や自己啓発の時間に充てることも出来ます。モバイルワーク、タッチダウンオフィスを利用すれば、移動時間の削減や有効活用につながります。

■ダイバーシティ推進の取り組みも日々進化

ダイバーシティ推進の取り組みは、今年度更なる浸透を目指して新規施策や既存施策の見直しを行いました。2007年度に導入した「メンター制度」は、若手社員の継続的なキャリア形成支援を主目的にするよう見直しを行いました。従来は一部の女性社員を対象としていましたが、見直しにより、入社2年目、4年目、6年目の女性社員一人ひとりに所属が異なる女性先輩社員がメンターとしてマッチングされるようになりました。入社3年目までは、日々の業務の指導役として先輩社員が就くのですが、今回の見直しで指導役とは別に女性先輩社員も若手をフォローする形になりました。メンティが社会人経験を積んでいくと今度はメンターになり、後輩を指導するというサークル構造になっています。
その他にも、女性社員限定の異業種交流会、育休復帰後のフォロー研修やその上司向け研修、女性の次期管理職候補を育成するための研修や管理職向けの研修も実施しています。今年、ダイバーシティの活動紹介サイトも開設しました。サイトでは社長メッセージや、社長と有識者との対談、女性管理職や男性の育児制度利用者など毎回異なるキーワードに沿った社員紹介など、様々な情報を社員に発信しています。サイトを見れば、社内の現状やダイバーシティへの取り組みが一目でわかります。

人事に聞くダイバーシティの取り組み  「CTC」の働きがいを向上する環境づくり


■社員に多様なキャリアを準備し「自分らしいキャリア形成」を支援

社員一人ひとりの考え方に応じた多様なキャリア形成を支援できるような取り組みも、専任部署を設置し積極的に進めています。例えば、年1回上司とキャリアの方向性を確認するキャリア形成支援制度や、全社員に多様なキャリアパスを準備することを目的とした複線型人事制度を導入しています。マネジメント職と上級職の2つのコース選択ができる複線型人事制度では、人材の活性化を目的に昇格要件にローテーション経験を導入し、多様な業務経験の機会も社員に提供しています。マネジメント職は、課長や部長など組織の管理職としてマネジメント領域でキャリアを積み、上級職は営業、エンジニア、スタッフ部門それぞれの専門技能を上級職として高め続けることもできます。

私自身もキャリア形成支援制度を活用してキャリアチェンジを経験しています。

■新卒でIT業界に就職し、出産、子育てを経験

2005年に入社し、インターネットメディア系のお客様を担当する営業部に所属していました。弊社では、1つのお客様をチームでサポートすることが多く、私は、お客様からの見積要件の整理や案件進捗の管理、見積、資料作成などを担当していました。お客様や製品の販売元であるパートナー企業、社内との調整など、コミュニケーションが中心となる役割でしたので、人と人とのつながりが良い仕事につながるという仕事の醍醐味を体感することができました。

2012年に第一子を出産したのですが、当時はまだロールモデルは少なく、子育てをしながら仕事をしていくことに漠然とした不安はありましたが、社内では「仕事か出産か」どちらかを選ばなければならないという雰囲気はまったくありませんでした。

入社以来、大きなキャリアチェンジをせずに出産後も同じ部署で働いていましたが、しばらくすると、今までと違うことにチャレンジしてみたいと考えるようになりました。これまでの業務ももちろんやりがいはありましたが、ずっと同じ業務を続けていると良くも悪くも「経験値」に縛られてしまうとも考えるようになりました。そこで、上司と今後のキャリアについて相談し、2014年に人事部に異動することになり、現在は自身の経験も活かしてダイバーシティ推進を担当しています。
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■システムインテグレーターは女性が活躍できる業界!

ITの中でもシステムインテグレーター業界は理系の男性が技術力で活躍するイメージを持つ方も多いかもしれませんが、お客さまの課題に寄り添い、エンジニアとコミュニケーションをとって課題解決に向けて調整していくことが多く、柔軟な調整能力や発想力がある人であれば、男女問わず活躍できます。

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昨秋、弊社で「IoTトイレ」をリリースしました。これは、一定の時間帯に個室トイレの利用が集中することがあり、トイレの空き状況が効率的にわかる方法はないか? という社員の思いから生まれたものでした。「IoTトイレ」は男性社員のアイデアでしたが、ITを活用した新規ビジネスの創出という部分では女性ならではの視点、また子どもがいるからこそ必要性を感じることなど、女性であることや子どもがいることが強みになることは多いと想像しています。

今後も、社員がそれぞれの生活(ライフ)に合せて多様な働き方(ワーク)を選択できる職場づくりに臨みつつ、新しい技術に対する姿勢やオフィスの概念にまで踏み込んで働き方の転換を図っていきます。変わり続けるCTCは、誰もが働きやすい環境に今後も変化し続けていきます。


取材協力:CTC
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