クラウド、AI、ビッグデータ、IoT、セキュリティ、サイバーフィジカルシステム、インダストリー4.0……ICT業界に求められるソリューションが多様化する中で、「shaping tomorrow with you」をブランドプロミスとして掲げ、ICTの力を通じてお客様・社会の豊かな未来創造に貢献したいという想いを持つ富士通にかけられている社会的期待は大きい。その期待に応えるべく、進化の歩みを止めない富士通には、「個人の挑戦」を絶えず後押しする企業風土がありました。

文系出身「子育てママSE」が活躍! 富士通の女性が働きやすい環境づくり
お話を伺った 官公庁システム事業本部 第一システム事業部 菊間彩さん


■「挑戦したいと考える人にはチャンスがある」を地でいく企業

就職活動中、さまざまな企業説明会などで「挑戦したい人にはチャンスがある」というようなフレーズを耳にすることがあると思います。それを地でいくような企業が富士通だと、入社10年目の私は実感しています。

私は、今でこそSEとしてキャリアを積んでいますが実は、もともと警察官志望の心理学専攻の学生でした。バリバリの文系です(笑)。当時、富士通という会社名は知っていても、パソコンや携帯電話を作っているだろう、ぐらいの浅い認識でした。しかし富士通の本質は当時からインテグレーションサービス。文系出身で、なおかつ本当の会社の姿を知らない私が採用されたのは、ただただ私の熱意を評価してくれたからだと思っています。「入社までに勉強してきます!」と熱く伝え、実際に勉強を重ねました。そして、入社してからもそれは変わりません。

振り返ってみて、文系出身の私でもSEとして仕事ができるようになったのは手厚い研修があったからです。当時は入社してすぐに5ヶ月間の研修がありました。最初の3ヶ月は社会人として基礎力をあげ、次の2ヶ月は営業とSEに分かれて勉強しました。そのため配属後はスムーズに業務に入っていくことができました。

配属後も「ものづくり研修」として1年間、プロジェクトの現場でプログラムを開発する機会がありました。「システムの品質を見極めるためには、システムを作らないとわからない」という会社の考えから、配属されてすぐにシステムの一部を作ることに携わることができたのです。

その後、システム開発を経て、利用者のマニュアル作成などを手がけ、入社4年目でプロジェクトのサブリーダーを任されるまでになりました。女性が少ない職場で、決して女性優位ではありませんでしたが、きちんと取り組み続ければ男女関係なく評価されるというのは当時から変わりません。


■文系出身だからこそお客さまの「わからない」がわかる

SEと聞くと、どうしても理系とか、男性というイメージが強いかもしれません。しかし、クライアントのニーズと開発者へのリクエストをつなぐパイプ役として、ときに板挟みの中で、女性が力を発揮しやすい調整能力が求められるのを感じています。
また「Quality(品質)」「Cost(費用)」「Delivery(納期)」の3つ、「QCD」が富士通に求められる要素です。それぞれをバランスよく保つための感覚も、女性ならではの力を発揮しやすい部分だと思っています。

文系出身「子育てママSE」が活躍! 富士通の女性が働きやすい環境づくり


SEは、とかくパソコンの前に座ってシステム開発するイメージが持たれがちですが、それだけではありません。実際に私が文系的なセンスが活かせたと思うのは、プロジェクトのサブリーダーとしてお客様への報告用文書の作成や実際に報告を行っていた時かと感じています。特に富士通のSEはパソコンに向かって開発するだけではなく、お客様から要望をヒアリングしたり、開発者と課題解決に向けた協議をしたりと、人と関わる仕事が大変多いです。システムがいくら技術的に優れていても、使う人がきちんと理解できなければ、いい製品とはいえない。理系出身でもともとSEとしての素地がある人には、「何がわからないのかわからない」ことがあるかもしれませんが、私にはお客さまの「わからない」部分がわかります。そこは文系出身の強み(笑)

私が担当している官公庁のシステムのエンドユーザーは公務員であり、いうなれば、その先にいる国民のみなさんです。老若男女含めて「富士通はいい製品を作っている」と思っていただくために、文系出身だったり、女性だったり、ともするとネガティブに取られかねない要素が強みに変わります。

■産休取得に好意的な雰囲気
文系出身「子育てママSE」が活躍! 富士通の女性が働きやすい環境づくり

私が入社した時、配属職場の女性の割合は5%程度でした。しかし、一番近い女性の先輩が育休中で、当時から結婚、出産、育児がキャリアの障壁になるような風土はありませんでした。もちろん、数が少ないので、誰もが産休や育休を深く理解しているという感じではありませんでしたが、決して産休や育休が取りにくい雰囲気はありませんでした。

私は、プロジェクトのサブリーダーを任されたあと、その経験を踏まえて、既存システムの保守運用業務を担うようになりました。保守運用は、トラブルがあったときにシステムが止まらないように、また止まってしまったときにはすぐに復旧できるように、事前にトラブルになるようなタネがないかを探し出すなど、緊張感が必要とされる業務でした。26歳から28歳になる頃までの数年は、振り返ってみるとハードな働き方をしていたかもしれません。その後、28歳で結婚をし、29歳で出産をしました。

妊娠したことを報告したとき、産休取得に好意的な雰囲気だったのを今でも昨日のことのように覚えています。そのくせ、私は実のところ、育休後の復職は決めていなかったのです(笑)。何せ、出産は人生初。産後、どのようになるのかが全くわからなかったので、自分の人生マップはニュートラルな白紙でした。実際に出産してみたら、子どもが可愛くて愛おしくて、子どもといる時間の幸せをしみじみと感じたのです。しかし一方で、富士通に入れたのだからココで仕事を辞めたらもったいないという思いも持っていました。そこで、一度は復職してみようと思ったのです。


■仕事と育児の両輪で「孤育て」にならない
文系出身「子育てママSE」が活躍! 富士通の女性が働きやすい環境づくり

保育園がすぐに決まらなかったので、結果的に育休&産休を含めて2年2ヶ月、現場から離れていましたが、その間、上司が月1ペースで連絡をくれ、先輩ママ社員はママ友として子どもを交えて遊んでくれました。グループ会社のママを対象にした育休社員向けの研修も用意されていたので、休んでいる間も会社と常につながっている感じがしました。

今は9時から16時の時短で働いていますが、仕事を辞めなくて、富士通を辞めなくて良かった、と心から思っています。もしも専業主婦になっていたら、子どもがいくら可愛いとはいえ、きっと「孤育て」でストレスが溜まっていたと思うから。富士通の社員として、というより前に、一人の人間として、仕事と育児の両輪を持っているのは、いいことだと感じています。仕事上で感じたストレスは子どもとの時間で自然と癒されるし、子どもとの時間で生まれたイライラは、富士通の企業人として仕事をする時間を確保することで癒されていく。そんな風に感じています。

富士通では、育休後は元の部署に戻ることが基本的な考え方であり、それも復職しやすかった理由の一つです。気心が知れた仲間がいる、信頼を築いてきたお客さまがいる。イチからではなく、いい意味で慣れた環境が用意されているというのは、大きな安心感につながりました。

■大きな組織だからこそ、チャレンジできる

今、私は「ママSE」として技術力を磨いていきたいと思う一方で、SE経験を踏まえて教育支援をしたり、育休産休を経て復職した経験から復職支援をしたり、一歩ずつキャリアアップしてきた自身の経験を元にキャリア支援をしたり、SEの現場がわかっているからこそ、それを他部署とつなぐコミュニケーション支援をしたり、新たな分野にもチャレンジしてみたいと思うようになりました。富士通という大きな企業だからこそ、「SEしかできない」のではなく、様々なことにチャレンジしていくことができると感じています。

結婚、出産、育児……とライフステージが変わり、その影響を受けやすい女性でも、挑戦したいと思っている人ならば富士通の中にさまざまなチャンスがあります。


取材協力:富士通
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