
女性のメイクは“ライフスタイル”や“仕事への考え方”など、様々な社会的要因の影響を受けているようだ。大手化粧品会社が世界各国のメイクを比較したデータにも、そのことが色濃く現れている。
各国で違うメイクに対する意識
カネボウ化粧品は10月18日、東アジアを中心に7都市で実施した「女性のライフスタイル調査」の結果を発表した。メイクに関する世界の女性たちの意識の違いが話題になった。
一番化粧に時間をかけ、使用アイテム数も多かったのは韓国のソウル。他の都市の女性たちと大きく違うのが「欠点カバー」や「自己表現」のためにメイクをしているという点で、競争社会で生き抜くための“ツール”という側面が強いようだ。
アメリカの「ニューヨーク」の女性たちは「女性であることを楽しむ」ためにメイクをしているようで、ファッションとして様々な魅力を演出しているのが特徴。メイクの種類でいえば「マスカラ」や「アイライナー」、「口紅」に重きを置いており、一方で「ベースメイク」はあまり重要視されていない。
その他、“なりたい印象”も各都市で開きがあり、北京は「エレガント・フェミニン」、上海は「エレガント・健康的」、台北は「知的・フェミニン」、ソウルは「洗練・上品」、バンコクは「知的・かわいい」、ニューヨークは「やさしい・健康的」という結果に。
化粧にかける時間が少ない日本
そして、東京の女性たちの“なりたい印象”は「上品・かわいい」。メイクの目的は「おしゃれを楽しむ」となっているのだが、より特徴的なのは“最もメイクに力を入れるタイミング”。東京の女性たちは他国に比べ、「同性の友人と遊びに行くとき」に力を入れる人の割合が高くなっている。
この価値観は「仕事に行くとき」に力を入れるバンコク・北京や、「デートのとき」に全力を出すソウルなどに比べかなり独特。SNSなどでは「日本人男性がナチュラルメイク好きってのもありそう」「日本人のフォトジェニック志向も“同性に自慢したい”って気持ちが関係しているのかも」「女友だちと“かわいい”をシェアしたい気持ちって日本人特有のものなの?」との声が上がった。
また、東京の女性は他国に比べ“アイテム数が多く、化粧にかける時間は最も少ない”という結果も話題に。
「むしろ朝の時間を確保するためにアイテムを充実させてる」「出来るだけ寝たいけどフルメイクしたいって人は多そう」と共感の声が寄せられている。