ソニーグループのマーケティング・テクノロジー会社として最先端技術を活用した広告配信サービスを提供している「ソネット・メディア・ネットワークス」。「働き方改革」「健康経営」がHOTワードになっている今、実際にソネット・メディア・ネットワークスでは何が行われているのか? 現場でさまざまな施策を行なっている経営管理部の松本裕文さんと、取締役執行役員の中川典宜さんにお話を伺いました。
世界最速レベルの処理速度を持つDSP「Logicad(ロジカド)」、また、ソニーの研究所で培われた技術をベースとした人工知能「VALIS-Engine(ヴァリス・エンジン)」。テクノロジーの最先端を突っ走るソネット・メディア・ネットワークス、その働き方最前線を紹介します。
まず経営管理部の松本裕文さんに「健康経営」に関する取り組みについて伺いました。
「企業が社員の健康に配慮し、労働生産性を上げ、経営面でも大きな成果を期待する」のが「健康経営」の一般的な考え方です。しかし、ユニークなことを心底楽しむDNAが組み込まれているソネット・メディア・ネットワークスで、そのような一般的な健康経営を行うには、違和感がありました。そこで、実際には何ができるのか? 何が適しているのか? 社員の声をヒアリングしながら、さまざまな施策を実験し、手探りで進めてきたのが現在の「ソネット・メディア・ネットワークス流健康経営」です。
具体的には、定期的にオフィスの一部を提供して行われる出張マッサージ、好きなときに体幹トレーニングやストレッチのために使えるバランスボールの導入、また外部のフィットネスジムの利用サービスなどがあります。フィットネスジムは、当初、24時間365日リーズナブルに利用できるコースと、利用時間などには制限があるもののラグジュアリーなコースの2つを用意しました。アンケートをとっても、実際に社員の声を拾っても、どのようなジムが最適かが見えにくかったからです。実施した結果、私の予想とは大幅に異なり(笑)、リーズナブルなコースを利用する社員はほとんどおらず、逆にラグジュアリーなものを求める人たちが多かったので、次シーズンからは、無駄を省くためにもジムは1本化する方向でいます。
また、予想以上にさまざまなメリットをもたらしているのが月に1回、行なっている「365マーケットオフィス」です。株式会社ヴァカボさまと契約し、これまでに6回ほど開催しましたが、いつも盛況で、用意した野菜は、すぐに完売しています。野菜ソムリエがフードメッセンジャーとなり、野菜のおいしさや魅力を直に伝えてくれ、さらに即売するこのイベントは、社員の「野菜不足」からくる不健康な食生活の改善に役立っているだけでなく、参加した社員同士の共通の話題となり、それをきっかけとした社内コミュニケーションも生まれています。月にたった1度のイベントであっても、野菜を食べるきっかけが身近に生まれることで、社員の健康への意識が変わるのです。(松本)
エントランスには、So-netのキャラクターであるPostPetのモモちゃんがいます。大きなぬいぐるみは、置いてあるだけで柔らかい雰囲気を醸し出してくれています。また社内に一歩、足を踏み入れれば、カフェカウンターやフリーの打ち合わせスペースもたっぷりと設けているので、社員によっては、フリーアドレスのように使っている場合もあります。開発部門などは固定のパソコンやデスクのほうが支障をきたさないケースもあるので、全社員がフリーアドレスではありません。あえてフリーアドレスといわなくてもフリーアドレスのように働ける、これも「ソネット・メディア・ネットワークス流」の働き方改革の一つかもしれません。
のびのびと仕事のできる環境作りはオフィスだけにとどまりません。業務内容によってテレワークを導入し、在宅勤務や出先での勤務も可能にしています。また社員のライフステージの変化にともなって、出産、育児、介護などのライフイベントがあったときにも、それが悩みにならないよう、勤務時間や勤務形態をフレキシブルに対応しています。何かあったら会社を辞めなくてはならないという不安を抱えていては、仕事のパフォーマンスはあがりません。
仕切りがほとんどなく、フリーなミーティングスペースがオフィスには潤沢にあるため、業務の相談のかたわら、先輩社員の働き方を見聞きしたり、またちょっとした相談などもしやすい環境がソネット・メディア・ネットワークスには、あります。
社員、一人一人がベストなコンディションでいられるようにする。これが総合的に他社では実現し得ない「ソネット・メディア・ネットワークス流健康経営」になっています。言い換えれば、社員の幸せを追求するのが「ソネット・メディア・ネットワークス流健康経営」です。
カフェカウンターには目安箱が設置してありますが、設置当初は、さまざまな意見が寄せられました。加湿器やサーキュレーターの導入などは、それらの声に応えたものですが、設置から一定期間経った今、目安箱には、以前ほど要望が入りません。それだけ、環境が醸成されてきたのでしょう。ただ、組織規模の変化にともなって、また新しい社員の参加という刺激などによって、新しい要望が生まれてくる可能性は多々あるので、目安箱は、今後も設置したままにし、さらにより良い環境づくりをしていこうと思っています。(松本)
取締役執行役員の中川典宜さんは採用活動と活躍できる人材について次のように語ります。
企業が人材を選ぶ時代は終わり、企業が選ばれる存在になるために魅力をあげていくことが今、求められていると実感しています。企業の魅力を上げるにはどのようにしたらいいのか? その答えの一つが、松本が行なっている「働く環境を磨いていくこと」です。
採用の際、ソネット・メディア・ネットワークスは、できるだけ人材を様々な角度から見ていきたいと思っています。入社前には、集団の説明会などだけでなく、個別でも会社との接点を持つようにしています。その結果、入社後「ギャップがあった」という人はほとんどいません。すでに働く社員などとリアルに接することで、具体的にどのように自分が活躍できるのかが実感できているからでしょう。
エンジニアとコミュニケーションが取れる程度には用語などの習得が必要ですが、必ずしも理系出身である必要はなく、文系でも理系でも、チャレンジ精神がある人が我が社では活躍しています。
ソネット・メディア・ネットワークスは、若い会社でありながら、ソニーグループの中でもすでに上場している珍しい企業です。ソニーグループのリソースを活用しながら、新たなことにチャレンジできる、ユニークな存在です。
これまでにも世界最速レベルの処理速度を持つDSP「Logicad(ロジカド)」や人工知能「VALIS-Engine(ヴァリス・エンジン)」といった自社開発した無二の財産を持っていますが、それだけに頼って今後もビジネスを継続していく予定はありません。
5年前、だれがフリマアプリの広がりを予見できたでしょうか。大手ポータルサイトが運営するオークションサイトは、すでに十分なサービスを提供していたのに、フリマアプリが登場した途端、利用者はみるみると移行していきました。IT業界では、まだまだ未知の領域がたくさん残っています。だからこそ、まだまだソネット・メディア・ネットワークスがやるべきことはある。
大企業だと、5つのテストプロジェクトのうち、最低でも3つ、もしくは4つは成功させなければならないでしょうが、ソネット・メディア・ネットワークスは、大企業ではないからこそ、10のテストプロジェクトが行えます。結果的に、1つしか成功しなくても、他の9つはすぐにやめ、成功した1つを磨いていくことができる。10のプロジェクトは、社内で長時間の会議を行なって真価を問うのではなく、すぐにマーケットの判断に委ねる。若い人たちが新しい感性で生み出すものを古い価値観の人間が握りつぶしてしまうようなことは、ソネット・メディア・ネットワークスにはありません。
現在も、新規事業を続々と立ち上げています。もちろん、ビジネスとして成立するかどうか、コストなども慎重に見極めながらではありますが、何か新しいことを手がけたい人、また逆に、ソニーの膨大な知見を生かしてボトムアップをしたい人。どのような人にも活躍のチャンスがあります。(中川)
ソネット・メディア・ネットワークス
東京都品川区大崎2丁目11番1号 大崎ウィズタワー12階
マーケティングテクノロジー事業
http://www.so-netmedia.jp/
設立:2000年3月21日
ソネット・メディア・ネットワークス株式会社 求人ページ
http://www.so-netmedia.jp/recruit/
(取材協力:ソネット・メディア・ネットワークス)
世界最速レベルの処理速度を持つDSP「Logicad(ロジカド)」、また、ソニーの研究所で培われた技術をベースとした人工知能「VALIS-Engine(ヴァリス・エンジン)」。テクノロジーの最先端を突っ走るソネット・メディア・ネットワークス、その働き方最前線を紹介します。
社員の声をもとにしたフレキシブルな組織・制度創り
まず経営管理部の松本裕文さんに「健康経営」に関する取り組みについて伺いました。
経営管理部の松本裕文さん
「企業が社員の健康に配慮し、労働生産性を上げ、経営面でも大きな成果を期待する」のが「健康経営」の一般的な考え方です。しかし、ユニークなことを心底楽しむDNAが組み込まれているソネット・メディア・ネットワークスで、そのような一般的な健康経営を行うには、違和感がありました。そこで、実際には何ができるのか? 何が適しているのか? 社員の声をヒアリングしながら、さまざまな施策を実験し、手探りで進めてきたのが現在の「ソネット・メディア・ネットワークス流健康経営」です。
具体的には、定期的にオフィスの一部を提供して行われる出張マッサージ、好きなときに体幹トレーニングやストレッチのために使えるバランスボールの導入、また外部のフィットネスジムの利用サービスなどがあります。フィットネスジムは、当初、24時間365日リーズナブルに利用できるコースと、利用時間などには制限があるもののラグジュアリーなコースの2つを用意しました。アンケートをとっても、実際に社員の声を拾っても、どのようなジムが最適かが見えにくかったからです。実施した結果、私の予想とは大幅に異なり(笑)、リーズナブルなコースを利用する社員はほとんどおらず、逆にラグジュアリーなものを求める人たちが多かったので、次シーズンからは、無駄を省くためにもジムは1本化する方向でいます。
「365 マーケットオフィス」の様子
また、予想以上にさまざまなメリットをもたらしているのが月に1回、行なっている「365マーケットオフィス」です。株式会社ヴァカボさまと契約し、これまでに6回ほど開催しましたが、いつも盛況で、用意した野菜は、すぐに完売しています。野菜ソムリエがフードメッセンジャーとなり、野菜のおいしさや魅力を直に伝えてくれ、さらに即売するこのイベントは、社員の「野菜不足」からくる不健康な食生活の改善に役立っているだけでなく、参加した社員同士の共通の話題となり、それをきっかけとした社内コミュニケーションも生まれています。月にたった1度のイベントであっても、野菜を食べるきっかけが身近に生まれることで、社員の健康への意識が変わるのです。(松本)
新鮮な野菜がどんどん売れていく
社員の幸せを追求する働き方
エントランスには、So-netのキャラクターであるPostPetのモモちゃんがいます。大きなぬいぐるみは、置いてあるだけで柔らかい雰囲気を醸し出してくれています。また社内に一歩、足を踏み入れれば、カフェカウンターやフリーの打ち合わせスペースもたっぷりと設けているので、社員によっては、フリーアドレスのように使っている場合もあります。開発部門などは固定のパソコンやデスクのほうが支障をきたさないケースもあるので、全社員がフリーアドレスではありません。あえてフリーアドレスといわなくてもフリーアドレスのように働ける、これも「ソネット・メディア・ネットワークス流」の働き方改革の一つかもしれません。
のびのびと仕事のできる環境作りはオフィスだけにとどまりません。業務内容によってテレワークを導入し、在宅勤務や出先での勤務も可能にしています。また社員のライフステージの変化にともなって、出産、育児、介護などのライフイベントがあったときにも、それが悩みにならないよう、勤務時間や勤務形態をフレキシブルに対応しています。何かあったら会社を辞めなくてはならないという不安を抱えていては、仕事のパフォーマンスはあがりません。
仕切りがほとんどなく、フリーなミーティングスペースがオフィスには潤沢にあるため、業務の相談のかたわら、先輩社員の働き方を見聞きしたり、またちょっとした相談などもしやすい環境がソネット・メディア・ネットワークスには、あります。
社員、一人一人がベストなコンディションでいられるようにする。これが総合的に他社では実現し得ない「ソネット・メディア・ネットワークス流健康経営」になっています。言い換えれば、社員の幸せを追求するのが「ソネット・メディア・ネットワークス流健康経営」です。
カフェカウンターには目安箱が設置してありますが、設置当初は、さまざまな意見が寄せられました。加湿器やサーキュレーターの導入などは、それらの声に応えたものですが、設置から一定期間経った今、目安箱には、以前ほど要望が入りません。それだけ、環境が醸成されてきたのでしょう。ただ、組織規模の変化にともなって、また新しい社員の参加という刺激などによって、新しい要望が生まれてくる可能性は多々あるので、目安箱は、今後も設置したままにし、さらにより良い環境づくりをしていこうと思っています。(松本)
ソニーグループのリソースを活用しながら挑戦できる
取締役執行役員の中川典宜さんは採用活動と活躍できる人材について次のように語ります。
中川典宜さん
企業が人材を選ぶ時代は終わり、企業が選ばれる存在になるために魅力をあげていくことが今、求められていると実感しています。企業の魅力を上げるにはどのようにしたらいいのか? その答えの一つが、松本が行なっている「働く環境を磨いていくこと」です。
採用の際、ソネット・メディア・ネットワークスは、できるだけ人材を様々な角度から見ていきたいと思っています。入社前には、集団の説明会などだけでなく、個別でも会社との接点を持つようにしています。その結果、入社後「ギャップがあった」という人はほとんどいません。すでに働く社員などとリアルに接することで、具体的にどのように自分が活躍できるのかが実感できているからでしょう。
エンジニアとコミュニケーションが取れる程度には用語などの習得が必要ですが、必ずしも理系出身である必要はなく、文系でも理系でも、チャレンジ精神がある人が我が社では活躍しています。
ソネット・メディア・ネットワークスは、若い会社でありながら、ソニーグループの中でもすでに上場している珍しい企業です。ソニーグループのリソースを活用しながら、新たなことにチャレンジできる、ユニークな存在です。
これまでにも世界最速レベルの処理速度を持つDSP「Logicad(ロジカド)」や人工知能「VALIS-Engine(ヴァリス・エンジン)」といった自社開発した無二の財産を持っていますが、それだけに頼って今後もビジネスを継続していく予定はありません。
5年前、だれがフリマアプリの広がりを予見できたでしょうか。大手ポータルサイトが運営するオークションサイトは、すでに十分なサービスを提供していたのに、フリマアプリが登場した途端、利用者はみるみると移行していきました。IT業界では、まだまだ未知の領域がたくさん残っています。だからこそ、まだまだソネット・メディア・ネットワークスがやるべきことはある。
大企業だと、5つのテストプロジェクトのうち、最低でも3つ、もしくは4つは成功させなければならないでしょうが、ソネット・メディア・ネットワークスは、大企業ではないからこそ、10のテストプロジェクトが行えます。結果的に、1つしか成功しなくても、他の9つはすぐにやめ、成功した1つを磨いていくことができる。10のプロジェクトは、社内で長時間の会議を行なって真価を問うのではなく、すぐにマーケットの判断に委ねる。若い人たちが新しい感性で生み出すものを古い価値観の人間が握りつぶしてしまうようなことは、ソネット・メディア・ネットワークスにはありません。
現在も、新規事業を続々と立ち上げています。もちろん、ビジネスとして成立するかどうか、コストなども慎重に見極めながらではありますが、何か新しいことを手がけたい人、また逆に、ソニーの膨大な知見を生かしてボトムアップをしたい人。どのような人にも活躍のチャンスがあります。(中川)
ソネット・メディア・ネットワークス
東京都品川区大崎2丁目11番1号 大崎ウィズタワー12階
マーケティングテクノロジー事業
http://www.so-netmedia.jp/
設立:2000年3月21日
ソネット・メディア・ネットワークス株式会社 求人ページ
http://www.so-netmedia.jp/recruit/
(取材協力:ソネット・メディア・ネットワークス)