業界初の“AVTuber” 柚木凛とプロデューサーが語る「VTuber×エロ」の裏側
画像は全て柚木凛の動画のキャプチャ、もしくはTwitterアカウントから

いまやバーチャルYouTuber(以下、VTuber)は当たり前の存在となり、大手企業の広告に起用されたり、ドラマで主演したりと、様々なジャンルで大活躍している。そんな中、セックスをさらけ出すVTuberまで現れた。業界初の“AVTuber”として活動する柚木凛と、そのプロューサーにVTuber×エロの可能性について語ってもらった。

取材・文/原田イチボ(HEW)

人気ジャンルは“耳舐め音”?


――柚木さんは、もともとセクシーな動画を配信するVTuberとして人気を集めていましたが、今年1月にAVデビューすることを発表。VTuberとして活動を続けつつ、You Tubeよりさらに過激な内容のAVも販売しています。デビューのきっかけは、どのようなものだったのでしょうか?

柚木凛(以下、柚木):オファーをいただいたのがきっかけです。最初は悩んだのですが、もともとエッチなことに興味があったのと、キラキラしたAV女優さんたちに憧れていたこともあって、「今以上にみなさんに喜んでほしい。もっといろんな私を見てほしい」とAVデビューを決心しました。

――VTuber初のAVデビューはネット上で大きく話題になりました。炎上はしなかったのでしょうか?

柚木:Twitterでもすごくリツイートされたんですが、炎上とかは全然気づかなかったんですよね。私が気づいていないだけで、本当は炎上していたのかな(笑)? それよりも応援してくれる方々がいっぱいいたことが嬉しかったです! Twitterのフォロワーさんは1万人くらい、公式チャンネルの登録者数は2万人くらい増えました。

――アダルト系VTuberの世界では、どんな動画が人気なのでしょうか?

柚木:まだまだ手探りなんですが、やっぱりASMR系は評判がいいですね。とくに“耳舐め音”など、何かを舐める音が人気です。私はちょっと舌足らずだから、人より少しピチャピチャ音?みたいなのが強く聴こえるみたいなんですよ。そこがエロいって、よく言ってもらえます。
業界初の“AVTuber” 柚木凛とプロデューサーが語る「VTuber×エロ」の裏側
ASMRは定番の人気企画

――こちらはプロデューサーさんにお伺いしたい質問なのですが、制作の立場から見て、「Vtuberでエロをやる場合、こういう企画は向いている/こういう企画は難しい」というものはありますか?

プロデューサー:YouTubeさんの規約なども影響するので、一概に言えない部分があるんですが、ASMRは比較的通りやすく、視聴者ウケもいいですね。一方で、制服を使った内容などはYouTube運営の目が厳しくてできません。なので、向いている企画としては、耳舐め音や、エロいセリフを交えたASMR。向かない企画としては、直接的なエロ表現やロリ系ですね。

――今まで正直失敗してしまった企画はありますか?

プロデューサー:やはり“AVTuber”として活動している以上、少しでもエロ要素がないと厳しいみたいです。最近だと 、「いきなり100万円もらっちゃいました!」という企画は視聴回数が伸びませんでした……。

――柚木さんから見て、ファンの方々は自分にどんなものを求めていると感じますか?

柚木:私が恥ずかしがったりしていると、ファンの皆さんが喜んでくれるかな。あとはエッチじゃないことをエッチな感じに言う企画は好評です。お料理しながら、「すごくトロトロしてきました……」とか(笑)。

実写AVや成人向けアニメと比較して、AVTuberの強みとは?


――YouTube運営は、アダルト系動画のチェックが厳しいですよね。どのように収益化しているのでしょうか? 動画の広告収入……?

プロデューサー:いいえ。YouTubeからの収入は、スーパーチャット(ライブ配信での投げ銭機能)だけです。収入的なメインを占めるのは、ファンクラブの支援金や、BOOTH(pixivと連携したネットショップ)などでの音声や動画販売の売り上げです。まずYouTubeで柚木凛という存在を知ってもらって、そこから興味を持った方々に有料コンテンツを買っていただく収益モデルを取っています。
業界初の“AVTuber” 柚木凛とプロデューサーが語る「VTuber×エロ」の裏側
YouTubeでは生放送も行なっている

――実写AVや成人向けアニメなどと比較して、VtuberのAVにはどんな魅力があると考えていますか?

プロデューサー:技術的にまだ困難な部分もあるのですが、実写を上回るキャラクター性と、アニメよりも良い意味での“生々しさ”を見せられる可能性を秘めたジャンルだと感じています。柚木凛も所属する「えもえちプロダクション」は、アダルト系Vtuber・アダルト系ライバーの運営事務所です。事務所全体で、このジャンルのトップを独走していきたいですね。

――業界初のAVTuberをプロデュースすることになって、どんな難しさを感じていますか?

プロデューサー:AVTuberはまったく新しい存在だからこそ、皆さんの想像を常に上回っていく必要がありますし、実際に動画を視聴してくださった方々にはちゃんと満足していただかないといけません。「AVTuberとは一体どんなものか?」と注目される中で、新鮮なコンテンツを生み出し続けるのは大変なことではあります。ですが、柚木凛をもっといろんな方々に見てもらって、新しい形のインフルエンサーにすることができれば本望ですね。

――“新しい形のインフルエンサー”とは?

プロデューサー:柚木凛にはVTuber業界だけでなく、AV業界でも有名になってほしいんですよね。そして、テレビや雑誌など様々な方面で活躍できるマルチなタレントになってもらいたい。あとは海外進出も目標ですね。日本のキャラクターコンテンツやAVは海外でも人気ですし、AVTuberが海外で注目されてもおかしくありません。
業界初の“AVTuber” 柚木凛とプロデューサーが語る「VTuber×エロ」の裏側
エロ×キャラクターコンテンツで海外進出も目指す

――プロデューサーから見て、柚木凛というキャラクターの魅力は何でしょうか?

プロデューサー:健気で素直、ですかね。あと、放っておけないタイプとでも言いましょうか。皆さんから応援してもらう、可愛がってもらうことに長けた存在だと思っています。なにより元気なキャラなので、観ている皆さんにも元気になってもらえるんじゃないでしょうか。その上、エロい(笑)!

“エッチなことへの興味の強さ”が武器!?


――AVTuberとして活動する上で、柚木さんはどのような大変さを感じていますか?

柚木:AV業界では未熟者なので、演技力もまだ足りませんし、エッチさを表現するのも難しいです……。「もっとプロらしくできたらいいのになぁ」と悔しく感じることもありますが、「凛ちゃんよかったよ」とか「凛ちゃんの動画見て元気になったよ」とか、皆さんが喜んでくれている姿を見ると、AVTuberになってよかったなと感じます。

――柚木さんのAVTuberとしての目標は何でしょうか?

柚木:皆さんが喜んでくれたら満足ですが、もっとたくさんの方に知ってもらえたら嬉しいですね。海外進出もして、いろんな国の人と仲良くなりたいです。でも一番の目標は、AVtuberとしてトップに立つことです!
業界初の“AVTuber” 柚木凛とプロデューサーが語る「VTuber×エロ」の裏側
新しい形のインフルエンサーとなるか?

――最後に、柚木さんが思う自分の強みは何でしょうか?

柚木:私の強みは、ずばり“エッチなことへの興味の強さ”です! なんでもやってみたくって、いろんなことにチャレンジできます。あとは、舐めるのが得意です(笑)。ファンの方々には「可愛がってあげる」とか「エッチすぎる」とかよく褒めていただけるので、ぜひ動画をチェックしてもらえるとうれしいです!

Profile
柚木凛

2019年8月にVtuberとしてデビュー。翌年1月にAVデビューを発表し、業界初のAVtuberとして活動中。アダルト系Vtuber・アダルト系ライバーの運営事務所「えもえちプロダクション」に所属している。公式You Tubeチャンネル「ゆずきチャンネル」の登録者数は9.5万人以上(2020年4月時点)。

関連サイト
@Rin_Yuzukich
YouTube公式チャンネル生放送専用チャンネル

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