
由来は?
1952年(昭和27年)12月20日、アフリカ・マダガスカル島沖でシーラカンスが捕獲され、はじめて学術調査が行われたことに由来します。1938年にも南アフリカで捕獲されて生存は確認されていましたが、学術調査が行われたのはこの時がはじめて。
それ以前は、シーラカンスは約6500万年前の中生代白亜紀に絶滅したと思われていました。
この学術調査の結果、化石の状態で発見された昔のシーラカンスとほとんど形が変わらないことが判明したため、シーラカンスは「生きた化石」と呼ばれるようになりました。
ちなみに、現在発見されている最も古いシーラカンスの化石は、約3億6500万年前のものだそうです。
シーラカンスには背骨がない?
まるで歩くように泳ぐ、シーラカンス。陸地でも歩くことができそうな、立派な胸ビレと腹ビレをもっています。このヒレには、ほかの魚にはない大きな骨と関節があるのが特徴です。
しかし、その一方ではっきりした背骨がないことも大きな特徴となっています。
固い背骨の代わりに脊柱と呼ばれるホース状の管が頭から尾鰭までつながっていて、その中は油のようなドロドロした液体で満たされているそうです。
この特徴こそ、古代ギリシア語で「からっぽの」 「(植物の)棘、魚の骨」を意味する合成語として「シーラカンス」の名前になっています。
味は?意外な人物も食べていた!!
南アフリカで捕獲されたシーラカンスですが、それがシーラカンスと判明するまでは現地でたびたび捕獲されており、「まずくて食べられない魚」と評判が悪かったようです。また、日本人でもシーラカンスを食べた2人の人物の記録が残っています。
魚類学者の末広恭雄博士は、1982年に運良く手に入れたシーラカンスの冷凍標本の一部を少し食べてみたところ、「水に浸けた歯ブラシのような味」がしたとのこと。
さらにもう一人は、あの「ドラゴンボール」の原作者・鳥山明氏。
1983年に週刊少年ジャンプの企画でシーラカンスを食べました。
その時の感想は「生のシーラカンスの肉はスポンジのようで、非常に水っぽく、味が何もなかった」とのことです。
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