茶葉を摘んで乾燥しただけでは製品のお茶にならない

皆さんは日本茶で使われている茶葉が、どのようなプロセスを経て製品化されているか知っているだろうか?
茶畑で摘んだ茶葉を乾燥させるだけでは、普段ペットボトルや急須で淹れるような製品のお茶の味にはならない。実は、味や香りを決めるさまざまな工程を経て店頭に並んでいるのだ。
なかでも「火入れ」という、加熱することでお茶の香りに香ばしさを付けたり、甘みを引き出したりする工程は特に重要とされている。

そんな「火入れ」を自宅で体験できるキャンペーン「#真夏の火入れ大作戦」を、年間売上で3年連続ギネス記録(※1、※2)を持つ緑茶飲料「お〜いお茶」で有名な伊藤園が開始している。
これと同じ体験をして、誰が一番火入れが上手いかを競う「お〜いお茶火入れ王決定戦」の挑戦状がエキサイトニュース編集部に届いたので、日本茶インストラクターの資格を持つ筆者が代表して参加してきた。
制限時間40分でお茶を仕上げる
挑戦の舞台となったのは、普段から日本茶を提供する店も入っている東京・渋谷の「JINNAN HOUSE」。キャンペーン名の「真夏の〜」にふさわしく、セミの鳴き声が絶えず聞こえる屋外テントで火入れ体験をした。
JINNAN HOUSE。渋谷駅から徒歩8分なのに緑に囲まれたおしゃれスポットである
今回の体験内容は、茶葉の品質を保つためにある程度まで加工した「荒茶」を、4つのステップを経て自分だけの「お~いお茶」として完成させるもの。挑戦ということで、制限時間40分が設けられた。

この4つのステップは、「お~いお茶」が作られる工程を元に考案された方法だそう。
しかし、手渡された手順書には大まかな手順しか書いておらず、肝心なところは自分の感覚で決めないといけないようになっていた。

工場で機械がする作業を手でやる貴重な体験
まずは茶葉の水分を出しやすくするための「乾燥」を行う。茶葉はデリケートなので、きちんと乾燥しないと品質がどんどん落ちてしまうのだ。

すべての荒茶を皿に移し、電子レンジで加熱する。加熱時間は自分で決めなくてはいけない。
加熱しすぎると焦げ臭がついてしまうので、まずは慎重に30秒だけ加熱。

これで良いのかさっぱりわからない……
取り出してみると、皿はすでに温かいが、荒茶に触れるとうまく乾燥していない気がしたので+30秒加熱した。
体験の様子を見守っていた伊藤園の担当者さんは「なるほど加熱時間は1分にしましたか」と意味深に言うくらいで、何もヒントをくれない。
茶業関係者も多く取得している日本茶インストラクターだが、趣味が高じて資格をとった筆者はどの作業もやったことがなく、1分で良かったのか確証がまったく持てない。もう、不安しかない。
次に、荒茶をふるいにかけて選別する。

ひとくちに荒茶と言っても、大きさや太さの異なった葉が混ざっており、選別しないでそのまま火入れをしてしまうと均一に加熱できない。大きい葉に合わせて加熱すると、小さい葉が焦げることだってあるのだ。

この黒い皿は「拝見盆」といって、茶の品質鑑定に使うもの。ちなみに私物だ
しかし選別は、工場などでは機械的に行っている作業。人の手で完璧にこなすのはなかなか厳しいものがある。
それでも、ふるいで選別しきれなかった茶葉を、ピンセットを使って分別していく。ガチでやるとこれだけで40分過ぎてしまいそうだったので、15分でやれる範囲で、大きい葉と小さい葉、茎の3種類におおざっぱに分けることにした。

葉の大きさや太さがなんとなく違うのがわかるだろうか
お茶好きとはいえ、まさか自分の手で選別をすることになるとは……。かなり貴重な体験をしていることに気付き、先ほどまで感じていた不安が少し和らいだ。
ときおり吹く風と風鈴の音が心地良く感じた。
ロックで飲む、香ばしくてスッキリしたお茶を作りたい
いよいよ「火入れ」工程だ。
これは「焙烙(ほうろく/ほうらく)」といって、茶葉を焙煎してほうじ茶を作るときなどに使うもの。ちなみにこちらも私物だ
実は筆者は、当初から作りたいお茶の味や香りをイメージしていた。夏にオンザロックでアイスティーにしてごくごく飲めるように、焙煎の香ばしさがありつつ、スッキリした味わいのお茶にしたいと考えていたのだ。
そのためには、長めに火入れを行って焙煎の香ばしさを出したい。ただし、火入れをしすぎるとほうじ茶に変わってしまう。そのギリギリを攻めるイメージで火入れをしていく。

この日の東京の最高気温は32℃。日陰とはいえ、外でガスコンロを使っての火入れ作業はなかなか根気が必要だったが、良いお茶を作るためなら望むところである。
営業マンだろうか、スーツ姿のマスクをした通行人が、敷地外の道路を歩きながら「あっつい! あっつい!!」と大声で叫ぶ声が背後から響いた。

少しずつ火入れをしては鼻を近づけて香りを確認する作業を繰り返す。
次第に、幸福感を感じる香ばしい香りがしてきた。カメラマンさんも思わず「あー良い香りが漂ってきた」と感嘆の声をあげた。ドヤ顔を我慢した。
最後に「合組(ブレンド)」を行う。
先ほど選別した大きい葉と小さい葉、茎をブレンドして、最終的な味を決定する。製品としての日本茶の味を決めるために行う工程だ。


暑いなか細かい作業をし続けていたので、思わず額をぬぐってしまった
茎の部分はスッキリした味が出るため、選定しきれていなかった茎を時間ギリギリまで選び出し、多めに配合した。
そして、ついに完成! 長いようであっという間の40分だった。

自分で火入れしたお茶を飲む楽しさ
その場でさっそく茶を煎れてみる。

使用したのは伊藤園が企画した「Ocha SURU? Glass Kyu-su」。急須とグラスがセットになっている
透明な容器を使って煎れると、ゆっくりと茶葉が開いていく様子が見られて、目でも茶を楽しめるのでオススメ。

注ぐときは最後の一滴まで注ぎきりたい。紅茶ではよく「ゴールデンドロップ」と呼ぶが、緑茶でも最後の一滴に最も美味しさが詰まっているからだ。

透明なグラスだと見た目にも涼しい
いよいよ試飲。期待と不安を感じつつ、恐る恐る口をつける。

おぉ! イメージほど香ばしくはなかったけど、しっかり香りが付いている。スッキリした狙い通りの味はきちんと出せた。これは結構いけるんじゃないか?
仕上げた茶は、「火入れ王決定戦」にエントリーされるらしい。メディアやYouTuberによる異種格闘戦とのこと。結果が楽しみだ。
荒茶や違うブレンドをした茶との飲み比べも楽しい

左が荒茶を煎れたもので、右が今回火入れして仕上げた茶。色味はほぼ変わらないが、味や香りはまったく違う
ふだんお茶の味の違いを意識せず飲んでいるというカメラマンさんには、作ったお茶と荒茶を飲み比べしてもらった。荒茶は青々とした香りがするので、火入れした茶と飲み比べると違いがよくわかる。
すると「口に含んだ瞬間からぜんぜん違う!」と驚いていた。多分、ドヤ顔をした。
残念ながら、記事からは香りや味は漂ってこない。それでも、「日本茶って実は複雑な調整を経て味が完成している」ということが伝われば幸いだ。
もし興味を持ったら、抽選で1,000名に同じ体験ができるキットが自宅に届く「#真夏の火入れ大作戦」キャンペーンに応募してみてほしい。荒茶とだけでなく、違うブレンドをした茶と飲み比べたり、同じ茶葉をお湯で煎れたものと水出しで比べてみるのもオススメだ。
日本茶の味に「こうでなくてはいけない」という決まりはない。自分の好みの味を見つけて、自由に茶を楽しんでみよう。
■キャンペーン概要
キャンペーン名:「#真夏の火入れ大作戦」キャンペーンURL:https://www.itoen.jp/oiocha/oiochakun/midsummer-hiire/
概要:あなたの家にお届けした荒茶を選別・火入れをして仕上茶を作っていただくキャンペーン
応募資格:日本全国にお住まいのTwitterアカウントをお持ちの方
応募方法:(STEP1)Twitter (@oiochakun)をフォロー
(STEP2)茶レンジに参加する意気込みと熱意をハッシュタグ「#真夏の火入れ大作戦」をつけてTwitterに投稿!(意気込みの表明はテキスト、画像、動画のいずれも可)
※応募するTwitterアカウントは公開設定にしてください
応募期間:2021年7月26日(月)〜 8月16日(月)23:59
当選通知:2021年8月中旬以降、随時応募いただいたTwitterのDM宛に当選連絡
キャンペーン詳細を確認する伊藤園社員対抗の「火入れ王決定戦」動画も公開中!
■お〜いお茶はおいしさで選ばれて、日本でも世界でも売上No.1
お〜いお茶は世界でも(※1)日本でも(※2)売上No.1を記録している緑茶飲料ブランドです。また、味覚調査では96%の方が「おいしく感じた」と回答しました(※3)。
※1 記録名:「最大のナチュラルヘルシーRTD緑茶飲料(最新年間売り上げ)」正式英語記録名:Largest NH RTD green tea brand - retail RSP, current
※2 インテージSRI無糖茶飲料市場2020年1月~12月販売本数
※3 伊藤園調べ(調査委託先:日本インフォメーション) /調査実施時期:2021年7月28日~30日/対象者 :首都圏在住男女(20~69歳)120名 月に1回以上緑茶飲料を飲む人/2021年品質を試飲し、「おいしい」と思ったかの質問に6段階評価中上位3段階に回答した人の割合
PR:伊藤園