人がいないはずの場所から音がしたとき、
そこに何があるのか、誰がいるのか…確認できますか?
今回は“空室のはずの部屋”で起こった、奇妙な出来事。

その夜、ベッドに入ったはずなのに、なんとなく眠れなかった。
というより、“寝たふり”をしていた。
昼間ポストに入っていた謎の紙のことがずっと頭に引っかかっていたからだ。

私の斜め向かいにある「3503号室」。
誰も住んでいないはずのその部屋から、
なんとなく気配”を感じていた。

午前1時を過ぎた頃、私はそっと玄関のドアを開けた。
静かな廊下。
でも、斜め向かいのドアの下から、うっすらと光が漏れていた。

「…え?」

私は思わず目を凝らした。