大好きな人と結婚して、彼の家族とも仲良くなって…そんな未来を疑わなかった。
でも私の「はじめての義実家暮らし」は、想像とはちょっと…
イヤかなり違ってたのです。
結婚して1週間後、私たちは佐倉家での同居を始めた。
不安はあったけれど、「家族になっていくんだ」と思えば、自然と前向きになれた。
玄関を開けると、義母の静江さんが笑顔で出迎えてくれた。
「よく来たわね、梨花さん」
義姉の麻理恵さんも黙って微笑んでいた…いや、あれは笑っていたのか分からない、目だけが笑っていなかったような。
その日の夜、義母が味噌汁を出してくれた。「うちの味噌汁、ちょっと変わってるでしょ?」と微笑む声に、私は安心しそうになった。