休憩に入るタイミングで、また川村さんが俺に声をかけてきた。
「今日もお願いできる?」
俺は一瞬、言葉に詰まった。
昨日も、その前も手伝っている。


そんな疑問が頭に浮かぶ。だから、勇気を出して口を開いた。
「すみません……今日は、少し体調が悪くて」
俺が引き受けることを確信していたのだろう、川村さんの口元が一瞬だけ引きつった気がした。
でも、すぐに笑顔を取り戻して「そっか、じゃあ無理しないで」と言ってその場を去って行く。
この時の俺は、一撃かました。ぐらいの感覚だった。

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