そのいくつかには赤いシールが貼られている。
「ワレモノ注意」
俺は、一番上にあった“ワレモノシール”付きの箱を両手で抱えた。
片手でも持てるくらいのサイズで、そこまで重くはない。

【漫画】割ったら終わる…ワレモノ注意に震える【バイトトラブル Vol.22】

「中に壺が入ってるの。すごく大事なやつ。ちゃんと、気をつけてね?」
「は、はい」
思ったよりも口調が鋭くて、ちょっと心が削られる。
大事な物なら、もっとわかるように書いておいてほしい。
――なんて思ったけど、口には出さず、そっと歩く。
俺は、緊張しながらリビングを抜けた。
先輩に教わった通り、身体をひねらず、段差に注意して玄関を出る。
トラックの荷台の手前で一度深呼吸してから、慎重に脚立を上がった。

「ワレモノ、上段に積んどけよー」
工藤さんの声にうなずきながら、俺は布を敷いた一角にその箱をそっと置いた。
静かに、しっかり。まるで爆弾でも扱うかのような手つきだった。
“よし、これでOK”
俺はその場を離れ、次の荷物へと向かった。

※本記事は一部生成系AIを利用しています。