後ろから、山口さんの声が響いた。
振り返ると、すでに彼女は箱を開けていて――中から白い陶器の破片が見えている。

その目は、まっすぐ俺を見ていた。
「あなたが運んでたでしょう? 見てなかったけど、乱暴に扱ったんじゃないの?割れたの、あなたのせいでしょ!」
俺は、突然の出来事に混乱して何も言えなかった。
確かに俺が運んだ。けど――壊した覚えなんて、まるでない。
そもそも、陶器が割れる音すらしてなかったはずだ。
それなのに、割れている。「元から割れていた」のかもしれない。
ただ、問題なのはこの場には、壊れていたことを証明できる人物がいないことだった。
※本記事は一部生成系AIを利用しています。