次の日、改めて昨日の状況の説明と報告書の入力を頼まれた。
事務スタッフに渡されたタブレットに記入する。
全てを書き終え、俺は担当の社員に話しかけた。


担当社員が顔を上げる。

「なんだ?」
「昨日、“証拠はあるんですか”って言われた時に思ったんですけど……」

言葉を選びながら続けた。

「高価なワレモノとか、“特に気をつけてほしいもの”は、荷物を積む前にお客様と一緒に状態を確認して、写真を撮っておくとか……そういうのって、ダメですかね?」

社員は少し目を見開いた。

あれから半年。俺はまだ、この仕事をやめてなかった。
今回の現場は、小さなマンションの2階。
今日は工藤さんと、もう一人の新人と三人チーム。

いつも通りに毛布を敷いて、タンスを下ろし、荷物を積んでいく。
淡々とした作業の中で、俺はふと、一枚の書類を取り出した。

【漫画】悔しさを飲み込んだあの日から現場を少しだけ変えた方法とは?【バイトトラブル Vol.27】

依頼主は少し驚いた顔をしてから、「ええ、これは大事な花瓶が入ってます」と答えた。
俺と工藤さんは、箱の中を一緒に確認して、花瓶の状態を写真に撮った。

箱を閉じると、依頼主は安心したようにうなずいた。


※本記事は一部生成系AIを利用しています。