お昼に投稿したのは、鮮やかなパステルカラーの「虹色冷製パスタ」。
金粉を振りかけ、ゼリーのドレッシングを添えたその料理写真は、
“映え”に特化した見た目で、フォロワーの反応は爆発的だった。

「やば、過去最高のいいねの数いってる……」

スマホを手に、美咲は目を輝かせていた。
通知の数、コメントのスピード。
その全てが、自分の存在価値を証明してくれる気がしていた。

だが、ふと祐介が画面をのぞき込む。

空気が、ほんの少し変わり始めていた。