かつて憧れた人、今やライバルとなったユウナ。
自分の“映え人生”が崩れかけたとき、
美咲は、あの頃に戻りたくて彼女に会いに行った。


カフェのテラス席。
久しぶりに会ったユウナの前で、美咲は心の内を吐き出していた。
「必死に頑張っても叩かれて、素を出しても疑われて、夫とも距離ができて……全部、間違ってたのかなって」

ユウナは少しだけ驚いたように目を見開いた後、こう言った。
「“誰かのために作る料理”って難しいけどいいよね。私がSNS続けてるのは、母が病気してからなの。
“美味しいね”って、言ってくれる人がいたから、救われたんだ」

美咲は、その言葉をじっと噛みしめた。
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