朝、ゴミを出すために部屋を出ると
ちょうどエレベーターの前で数人の住民と鉢合わせた。

でも、私の姿を見た瞬間
会話がピタリと止まった。
無言で押された“閉”のボタン。
誰も声をかけてこない。
視線だけが、私をなぞる。
(……私が何をしたっていうの?)
部屋に戻ってLIMEを開くと、
そこにはまた、あの“匂わせ投稿”が。


名前は、どこにも書いてない。
でも、それが“私”だって
もう、誰も疑っていない空気だった。