でも、その一言で、すべてが“侵入された”と感じた。
金曜の夕方、夫が保育園へお迎えに行ってくれた。
私は残業で遅れていたので、あとから合流する予定だった。
園の外に着いたとき、遠くに夫の姿が見えた。
……そしてその隣に、Aの姿も。
彼女は夫に向かって、近すぎる距離で笑いかけていた。
M:「(また話しかけてる……)」
そう思って足を早めた瞬間、Aの口元が動いた。
夫は苦笑しながら、「え、ええまあ…」と応えていた。
その場で叫びたくなった。
手を引いて連れて帰りたかった。
でも私は、何も言えずに立ち尽くした。
Aは、笑いながらこちらに手を振ってきた。
「Mちゃーん、今ちょうどお話してたとこ♪」
わざと、見せつけていた。