私はすぐ、リーダーの平松さんを呼びに戻った。

「ねえ平松さん、ちょっと……」

彼女はすぐに現場を確認し、顔をしかめた。

「これは……使われてるわ、明らかに」
「でも、清掃リストには載ってなかったですよね」
「一応、フロントに聞いてみようか」

繁忙期でもない限り、効率化を図るためにも使われる階や部屋はある程度決まっている。
この部屋は昨日、今日、どこにも当てはまらない部屋だった。
私たちはフロントに状況を説明する。
しかし、 電話に出たスタッフは、少し面倒そうだった。

【漫画】昨日も今日も空き部屋のはずだった部屋が使われている!【バイトトラブル Vol.31】

明らかに、“なかったことにしたい”という空気。
平松さんも電話を切って肩をすくめた。

「今までもこういうの、たまーにあったけど…。最近多いわね」

私は無言でうなずいた。
私たちは派遣の清掃スタッフで、片付ける部屋の数に限らず、一定の金額での契約だ。
それ故に、ここの従業員は 清掃スタッフをただ「片付けるだけ」の存在としてみている。
けれど私は、このまま黙って見過ごすつもりはなかった。


※本記事は一部生成系AIを利用しています。
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