私が母にかけた苦労とは…?
普段は母の日に実家に帰ることができないので、宅配便でプレゼントを送っていました。でも、大学4年のとき母校で1ヶ月の教育実習のため5月に実家に戻っていました。だからその年の母の日は、プレゼントを手渡しすることができたのです。
私は、少し張り切って、母のためにテディベアのストラップを手作りしました。そのとき、母はとても感謝してくれて、携帯への付け方がわからないというので、私がストラップを付けてあげたのです。そんな、私にとっては思い入れのあるストラップだった…。しかし母にとっては「いとこを褒めるためなら、娘は蔑ろにして構わない」程度のものでした。私は母とのあまりの考え方の乖離(かいり)に、とてもショックを受けました。
日本の文化で、「謙遜の文化」があるのはもちろんわかります。人前で自分の子を褒めるのを控えるというのもわかります。ただ、大きな嘘をついてまで自分の子を貶めて、他人に良い顔をする…それが私には理解できませんでした。そして母にとってはおそらく大きな嘘ではなく、ほんのささいな嘘なのです。
母は、身内よりも他者からの評判に比重を置き、世間体や周りからの評価をとても大切にしている人。そのために身内は犠牲になるのは当然、という考え方です。それが悪いと言いたいわけではありません。周りからの評判は生きていく上で大切なものだと思います。そして生きていく上で「何に比重を置くか」は人それぞれ異なるでしょうし、きっとそのどれもが正しいのだろうと思います。ただ、母の正しさと私の正しさとでは、大きなズレがありました。
※次回に続く「親に整形させられた私が、母になる」(全78話)は1日2回更新!
※この物語は作者の経験を基に、一部編集しています
※今回の体験記に記載された症状や対処法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。また、適切な時期に医療機関に受診することをお勧めします。