
昨年末にリリースされたSTARKIDSのアルバム『G-SPOT』がじわじわと話題を集める中、その中でも特に人気の高い楽曲「Speedrun」のミュージックビデオが、5月15日21時に公開された。
Sg LilyとMapleが手がけたこの楽曲は、爽やかさとスピード感が気持ちよく同居する一曲で、アルバムの中でも特にMV映えしそうな存在としてファンの間で注目されていた。
本作品では、360°カメラを駆使したアグレッシブかつダイナミックな映像が印象的だ。視界をぐるりと包み込むようなカメラワークは、まるでサウンドの世界観そのものを体感するような没入感をもたらす。
ストーリーは、撮影当日のメンバーの“思いつき”からスタートしたというユニークな内容で、突如東京に出現したT-REXとプテラノドンを、メンバーのSpace Boyとleviが退治するという荒唐無稽な展開。とはいえ、映像は決してチープにはならず、むしろSTARKIDSらしいDIY精神と自由な発想力がストーリーに彼ららしさのユーモアが際立っている。
撮影は、植物園やお台場のビーチなど、光と緑があふれるロケーションで行われた。清涼感たっぷりのカットが連発される中盤以降は、まるで某清涼剤のCMを“狙ってやってる”ような、ちょっと笑ってしまう爽やかさが全開。太陽を浴びながら走り出すシーンに、どこかセルフパロディ的な匂いを感じたら、それはきっと正解。演出の振り切り具合もまた、STARKIDSの遊び心の一部だ。
撮影はメンバー全員とSteffenYoshikiが手がけており、levi×Space Boy、ROAR×TAHITI、espeon×BENXNIの3組がそれぞれ自分たちのパートを監督・撮影する形で、シーンごとに異なる視点と個性が加わっている。
編集およびVFXは若手映像作家として注目されるSENCH1氏が担当。楽曲のビートに呼応するようなスピーディーなカット割りと、爽やかな映像トーンを崩さないVFXが融合し、撮影現場で偶然使われた“おもちゃの恐竜”が、MV全体を貫く物語の軸へと昇華されていく様は、まさにSTARKIDSの真骨頂といえるだろう。
常に新しい表現に挑戦し続けるそのチャレンジ精神と、セルフメイドにこだわる彼らのクリエイティブが融合した作品がまた一つ誕生した。
【STARKIDS一同から本作についてコメント】
「今日は恐竜から逃げてたよ。みんなは何してた?家にいて、恐竜から逃げたりはしなかったんじゃない?(恐竜の絵文字)
俺たちSTARKIDSは実は恐竜時代からやってきたタイムトラベラー。過去から現代まで旅してきて、本当に起こった出来事の証拠を君たちに届けに来ただけ!」