
8月29日公開予定の映画『九龍ジェネリックロマンス』にて水上恒司とダブル主演を務める吉岡里帆。昨年公開された横浜流星主演の映画『正体』では、「第48回日本アカデミー賞」の最優秀助演女優賞を受賞するなど、実力派女優として年々輝きを増している。
2013年より俳優として活動を開始し、さまざまな作品で活躍している吉岡。今年1月期の日曜劇場『御上先生』(TBS系)では、松坂桃李演じる主人公・御上孝が受け持つ隣徳学院3年2組の副担任で国語教師の是枝文香役を務め、御上の言葉に影響を受けて少しずつ成長していく姿や、“生徒のためになりたいのになりきれない”という未熟さに葛藤する様子を繊細に表現した。また、興行収入28.2億円を突破した映画『ファーストキス 1ST KISS』にも出演しており、ヒット作に彩りを添える好演が光っている印象だ。
そんな吉岡の最新出演作が、眉月じゅんによる人気漫画を実写化した映画『九龍ジェネリックロマンス』だ。同作は、懐かしさ溢れる街・九龍城砦を舞台に、過去と現在が交錯するミステリー・ラブロマンス。吉岡が演じるのは、不動産屋の先輩社員の工藤発(水上)に恋をする鯨井令子。彼女は過去の記憶がない女性という難しい役どころだが、吉岡は公式コメントの中で、「主人公の令子は不確かな存在ですが、一人の生きている人間として実在することを信じてその場で生まれる本当の感情を大切にしながら撮影に挑みました」と振り返っている。役と真摯に向き合い続ける彼女だからこそ、令子の感情の機微がよりリアルに表現されているのではないだろうか。
既に国内では人気女優としての地位を確立しているように思える吉岡だが、今年4月に放送された『ZIP!』(日本テレビ系)のインタビューでは、海外進出への意欲を明かす場面も。吉岡は、「人はいくつになっても変われる」「勝手に自分の限界を決めてるだけであって全然挑戦するのはただだし」と新たな挑戦への前向きな思いを明かした上で、「まずは留学生役とかじゃないですか?目標は小さく現実的に」と具体的なステップも描いており、明確なビジョンを持っていることがうかがえる。
今後は映画『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE』(9月26日公開)NHKの夜ドラ『ひらやすみ』(今秋放送開始予定)2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』など、数々の待機作が控えている吉岡。