2023年も残すところあとわずか。世界中を苦しめた新型コロナウイルスの感染拡大もようやく落ち着き、平穏な日常が戻りつつある。
そんな中、すでに多くの業界で新年の「福袋」が発表されて、賑わいを見せ始めている。年始の初売りなどで、目玉として売り出される「福袋」。その由来は、七福神のひとりである商売の神、大黒様が持っている大きな袋を模したものだと言われている。日本で初めて福袋が売り出されたのは、江戸時代のこと。当時、日本橋で店を構えていた大店の呉服屋、越後屋が「恵比寿袋」という名で売り出したのが最初だと言われている。越後屋は、現在の三越だ。そしてその後、現在の大丸松坂屋百貨店の前身となる大丸呉服店らが後に続いたという。現代でも「福袋」といえば百貨店で売り出されているイメージが強いのは、そのせいなのかもしれない。その後、時代を経て、福袋は呉服屋や百貨店だけでなく、様々な業界で売り出されるようになっているのは、ご存じの通りだ。
とくに若い世代に人気の福袋は、バリエーションに富んでいる。
近年では店頭ではなく、オンラインで福袋を販売する店も増えている。
その中でも変わり種の一つとして挙げたいのが、メガネショップ「Zoff(ゾフ)」のオンラインストアで12月1日から販売されている「Zoff福袋2023」だ。税込6600円の同福袋は、文字通り袋が主役。世界的なデザイナー、リサ・ラーソンのデザインによる大きなサイズの保冷バッグで、中には何も入っていない。しかし、8800円分のメガネ券が付いているのだ。メガネ使用者にとっては、確実に元が取れる福袋といえる。
また、おそらく日本で一番「大きな」福袋を販売しているのが、キリンの出てくるCMでもお馴染みの住宅メーカー・AQ Group(アキュラホーム)が、同社の45周年を記念した「総額4.5億円 お正月初夢キャンペーン」の一環として、1月1日から抽選発売する予定の「体験型福袋」ではないだろうか。
何が「体験型」かというと、契約者自身の家族が、クロス貼り、塗り壁など、家づくりの工程を実際に体験できる「家づくり1日体験」が付いているというのだ。一生に一度の家づくりをより深く楽しむ機会を提供するという意図があるらしい。
他にも様々な業界で、今回の福袋が発表され始めている。2024年を明るい年にするためにも、大黒様にあやかって、福袋で運試しを楽しんではいかがだろうか。(編集担当:今井慎太郎)