日本自動車販売協会連合会(自販連)、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が発表した2025年5月の国内新車販売台数は前年同期比3.7%増の32万4064台だった。今年になって5カ月連続の前年実績超えだ。

ダイハツなどで昨年発覚した認証不正問題の影響で、一部メーカーが生産を停止、前年同期が大きく落ち込んだ反動による増加だ。


 そのなかで、軽自動車を除く自動車いわゆる登録車は0.9%増の20万3523台。メーカーブランド別の首位はトヨタ自動車が強さを発揮して、3.2%プラスの9万7540台だった。車名別売上を見ても「登録車ベスト20」に13機種がランクインし、強さを見せつける。


■□■□2025年5月 車名別新車販売ランキング■□■□
単位:台 カッコ内は前年同期比
01)ホンダN-BOX           13,565( 91.2%)*
02)スズキ・スペーシア        12,179( 91.3%)*
03)トヨタ・ヤリス          11,756( 86.8%)
04)トヨタ・ライズ           8,867(316.8%)
05)ダイハツ・タント          8,814( 98.8%)*
06)トヨタ・ルーミー          8,034(164.4%)
07)トヨタ・シエンタ          7,415( 84.1%)
08)スズキ・ハスラー          7,173(102.0%)*
09)ホンダ・フリード          6,723(151.7%)
10)トヨタ・カローラ          6,613( 53.9%)
11)トヨタ・ヴォクシー         5,737(122.3%)
12)トヨタ・ノア            5,667(125.4%)
13)スズキ・ワゴンR          5,597( 91.3%)*
14)日産ノート             5,478( 74.4%)
15)ダイハツ・ムーヴ          5,413( 81.0%)*
16)トヨタ・アルファード        5,324( 91.6%)
17)トヨタ・アクア           5,205(104.8%)
18)日産ルークス            4,870(123.5%)*
19)日産セレナ             4,770( 86.6%)
20)ホンダ・ステップワゴン       4,641( 95.8%)
                   *印は軽自動車


 一方、経営危機に陥っている日産は、マイナス9.8%の1万6630台と相変わらず低空飛行を続ける。ホンダも新型車効果が一巡したのか、19.7%マイナスの2万2281台と大幅減となった。2025年3月期決算で高い利益率を示したスズキは登録車販売が好調だ。前年同期実績比で30.1%の伸びを見せ、1万2107台となった。


 一方の軽自動車は前年同期比8.8%増の12万541台と大きく伸長した。なかでも前述した認証不正で昨年出荷を停止したダイハツが、61.3%増の3万6174台となった。軽自動車の覇権をダイハツと競うスズキは6.1%減ながら、台数ベースでは4万3406台だった。日産はここでも低調で、15.6%マイナスの1万1126台。

後述するが軽自動車のBEV「SAKURA」の落ち込みが大きい。台数にして僅か858台、前年同期比56.6%だった。


 車名別売上は別表のとおりだが、で顕著な特徴は……、前月から引き続きスズキ・ジムニーの躍進が目立つ。登録車のジムニー、すなわち「ノマド」がほとんどと思われるが、登録車20位で3141台、前年同期比162.6%伸びを示す。それに伴い軽自動車のジムニーも台数4120台、前年同期比129.6%と好調だ。(編集担当:吉田恒)

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