今年の夏至は、本日6月21日土曜日だ。


 夏至とは、北半球では1年で最も昼の時間が長い日のこと。

夏至を境に、昼の時間が徐々に短くなっていく。夏至は、1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを約15日ごとに、6つに区切った二十四節気の一つ。春は、立春、 雨水、 啓蟄、 春分、 清明、穀雨。夏は、立夏、小満、芒種、夏至、小暑、大暑。秋は、立秋、処暑、白露、秋分、寒露、霜降。冬は、立冬、小雪、大雪、冬至、小寒、大寒となっている。もともとは、中国で戦国時代の頃に発明されたものといわれているが、日本でも古くから伝統的な暦や生活の中で、季節の移り変わりを感じるための指標として二十四節気が用いられてきた。「日長きこと至る(きわまる)」という意味であるとともに、これからどんどん暑くなって、夏に至る。数字を追うだけのカレンダーとは異なり、ゆったりとした時の流れと季節の空気を感じられる言葉だ。


 そんな二十四節気には昔から、いくつかの風習がある。例えば、夏至の日には古都京都では水無月という和菓子を食べる。関東では新小麦の焼き餅を、香川県ではうどんを食べる。

全国的に共通するような夏至の風習はないものの、小麦の収穫時期でもあるため、それを祝う地域が多いようだ。


 また、最近では、夏至の新しい風物詩も生まれている。


 それが「100万人のキャンドルナイト」という催しだ。2003年から有機食材宅配の「大地を守る会」の呼びかけで始まったムーブメントで、毎年、夏至と冬至の日、夜8時から10時の2時間、みんなでいっせいにでんきを消してスローな夜を過ごすことを呼びかけている。


 今年は6月16日~22日の一週間にわたって呼びかけている。


 さらに、この活動に賛同した株式会社山田養蜂場も夏至の夜、同社グループの特例子会社である「障がい者自立支援所ビーハッピー」で手作りされた、天然素材ミツロウを用いた特製キャンドルでの「ミツロウキャンドルナイト」を呼び掛けている。


 ミツロウは、ミツバチが巣作りのために体内で作り出す天然のロウだ。古代エジプトでは既に、このミツロウでロウソクが作られていたという。ロウソクの他にも、軟膏やクリームの材料や、容器のふたの密閉や窓ガラスの代用品として活用されてきた。ミツロウキャンドルは、石油由来の一般的なキャンドルに比べて、ススが出にくく、身体にも安全。さらに燃焼時間も、比較的長いという。同社では、このミツロウキャンドルを同社のWEBサイト等で販売しているほか、期間中に同社の店舗で商品を購入した人に配布しているという。


 「100万人のキャンドルナイト」及び「ミツロウキャンドルナイト」の輪は、回を追うごとに広がっているようだ。参加した人からは、キャンドルの灯りのもと、普段よりも家族と深い話ができたという声や、心が穏やかになったという声、世界の平和を願う声などが多数届いているという。夏至の夜、あなたも参加してみてはいかがだろうか。(編集担当:藤原伊織)

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