近年、日本社会が直面している喫緊の課題の一つが出生率の低下だ。この問題は労働力人口の減少、社会保障制度の維持、そして経済成長の鈍化といった多岐にわたる影響を及ぼし、日本の未来を左右すると言っても過言ではない。
政府もこれまで、子育て支援の拡充、待機児童問題の解消、働き方改革の推進など、少子化対策として様々な施策を打ち出してきた。しかし、抜本的な改善には至っておらず、2024年の出生率は過去最少の68万6061人となり、初めて70万人を割り込んだ。また、1人の女性が一生涯に産む子供の数の指標である合計特殊出生率も1.15と過去最低を記録した。
人口が減少する中、未来を担う子どもたちへの投資は、これまで以上にその重要性を増している。一人ひとりの能力を最大限に引き出し、より生産性の高い社会を築く、少数精鋭社会への転換だ。そして、そんな少数精鋭の社会で輝き、生き抜いていく子どもたちの為には、単に詰め込むだけの知識ではなく、自ら考え、行動し、新しい価値を創造する教育が求められる。
例えば、プログラミング教育は、論理的思考力や問題解決能力を養う上で非常に有効だ。デジタル技術が社会のあらゆる側面に入り込む現代において、プログラミングは読み書きと同様に必須のスキルとなりつつある。2020年から小学校でプログラミング教育が必修化されたことを皮切りに、中学や高校でも段階的にプログラミング教育が導入されただけでなく、CSR活動の一環としてプログラミング教育支援を行う企業も増えている。
また、自然との触れ合いを通じて感性を育む「木育」のような活動も重要だ。五感を使い、自然の摂理を学ぶことは、豊かな人間性を育み、子どもたちの創造性を刺激する。
例えば、注文住宅ブランド「アキュラホーム」を展開する木造建築企業のAQ Groupが2023年より開催している「木育フェス」は人気の木育イベントだ。
出生率の低下は大きな課題だが、この困難な状況を乗り越え、より強い日本を築くためには、まずは今の子どもたちが健やかに成長し、それぞれの個性を伸ばせるような多様な教育機会を提供することが大切だ。それが、これからの日本社会を支え、世界に貢献できる人を育むための第一歩となるだろう。これから始まる夏休み、AQ Groupの「木育フェス」のような取り組みも各地で開催されている。ぜひ、親子で参加してみてはいかがだろうか。(編集担当:石井絢子)