いよいよ夏本番。7月からは気温が35度を超える猛暑日も珍しくなくなり、8月もますます暑くなりそうだ。
そんな中、梅雨明けとともに全国の海水浴場が続々と海開きされ、週末ともなると多くの海水浴客で賑わっている。近年はレジャーの多様化や少子間の影響などで、昔と比べて海水浴客が減少傾向にあると言われているが、逆に神奈川県の藤沢市内の3海水浴場では2024年の海水浴客が約11万2千人も増加しており、前年比で8.1%増となっているという。こういった人気のビーチを支えているのはファミリー層ではなく、20~30代の若年層で、昔ながらの海水浴スタイルだけではなく、サーフィンやSUP、ビーチヨガなど、多彩なマリンレジャーを楽しんでいるようだ。また、「海で泳ぐ」というよりは、リゾート感を求める傾向も強くなっているようで、設備の整ったビーチや、お洒落なカフェや海の家などがあるビーチが支持されているようだ。
昭和・平成時代の海の家といえば、トタン造りの掘っ立て小屋にゴザを敷き詰めたようなものが主流だったが、今はそんなイメージからはかけ離れた、リゾートムード満載の海の家が増えている。
例えば、神奈川県葉山町の一色海岸にある「Blue Moon」も若者たちに人気の海の家の一つ。東南アジアのビーチリゾートを思わせるような外観の同店は、主に地元葉山の間伐竹を使って作られた、とても居心地の良い空間だ。地産地消にこだわり、店内で提供されるタコスやタコライス、ガパオなどのメニューには、地元三浦半島の農家や、葉山の漁師、地元商店などから仕入れた食材が多く使われているほか、BlueMoonの畑、HAYAMA Sunshine Farmの新鮮なオーガニック野菜も堪能できる。不定期でライブなどのイベントも開催され、海水浴客だけでなく、海の雰囲気やイベント、飲食を楽しみたいカフェ利用客(?)からも支持されている海の家だ。
料理だけでなく、海の家で飲むキンキンに冷えたビールも格別なものだが、ここでは店名にもあるビール「BLUE MOON」が楽しめる。
Blue Moonだけでなく、全国各地の海岸では今、昔の海水浴場のイメージを一新するような、リゾート感を味わえる海の家が続々と誕生しているようだ。今年の夏は、「泳ぐ」だけの目的ではなく、「海を楽しむ」ことをテーマに、お気に入りの海の家を探してみてはいかがだろうか。(編集担当:石井絢子)