アフリカ49カ国が参加して横浜市で開かれたTICAD9は22日、「革新的解決の共創、アフリカとともに」とした横浜宣言を採択し、3日間の日程を終えた。次回会合はアフリカで開催される。
宣言は経済では「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)に好意的に留意する」「アフリカ大陸自由貿易圏を通じた地域統合と連結性の強化、DX・AI・衛星データ利用の促進、AIガバナンスの構築、官民連携強化」を図る。
「貧困・食料不安解消に向けた農業システムの強化はじめ重要鉱物資源の安定供給・責任ある開発」への強化。
社会面では「ユニバーサルヘルスカバレッジ(UHC)達成に向けた保健システムの強化」「人材育成(初中等教育、高等教育、産業人材育成)」「日アフリカの若者の相互交流の重要性」「廃棄物処理の重要性」をあげた。
平和と安定では「安保理改革に向けた協力や核兵器のない世界の実現に向けたコミットメントを再確認した」。宣言では海洋天然資源の違法開発にも言及「海洋天然資源の違法開発や海賊及び海上武装強盗、違法・無報告・無規制漁業、その他の海上犯罪との闘いを含む海洋安全保障に関する地域的及び国際的な取組み促進する」とした。
宣言は「国際法、特に国連海洋法条約(UNCLO S)に基づく海洋秩序を維持することの重要性を強調する」とした。また「海洋安全保障のみならず、持続可能な開発と地域経済の安定をも損なう多面的な問題である無規制漁業と闘うためにアフリカ諸国と協力する決意を再確認する」と明記した。(編集担当:森高龍二)