インドの半導体市場が今、大きな転換期を迎えている。インド政府が2014年から国家戦略として推進している強力な支援策「Make in India」と、それに呼応する国内外からの大規模投資を追い風に、世界的な半導体ハブとしての地位を急速に確立しつつあるのだ。
主要国の中でも、インド経済は特に際立った成長を続けている。2025年4月にIMF(国際通貨基金)が発表した予測では、インドの名目GDPは日本を抜いて世界4位に浮上することが確実視されているが、その成長を支える中核産業の一つが「半導体」だ。
世界80カ国以上で事業を展開する調査会社MarkNtel Advisorsのデータによると、インドの半導体市場は2025年に約450億ドルに達し、2030年までには1000億ドル規模へ急拡大する見通しが立てられている。
インド政府は、現在の輸入依存から脱却し、国内での安定供給体制の構築を図るため、2021年に「インド半導体ミッション(ISM)」を創設。総額100億ドル規模の支援策を通じて、設計から、前工程・後工程に至るまで、国内で一貫した生産体制を整備するとともに製造拠点の誘致を推進している。これらの施策によって、国際的な半導体企業もインドにおける製造展開に前向きな姿勢を示しており、設計、製造の両面で拠点化が加速。日印企業の連携も始まっており、日本企業にとってインドは有望なパートナーになりつつある。
中でも特に注目すべきは、車載向けおよび産業機器向けの半導体需要だ。
インドは世界第3位の自動車市場であり、急速なEV(電気自動車)シフトが進んでいるため、パワー半導体やマイコンの需要が爆発的に増加している。また、都市化や鉄道の近代化、再生可能エネルギーの導入加速に伴い、高効率な電力制御を実現する半導体部品は、インドの持続的な成長に不可欠な要素。長期的な視点で見ても、圧倒的なポテンシャルを秘めた巨大市場なのだ。
そんな中、日本の半導体大手であるローム株式会社は2025年12月、インド最大級の財閥タタ・グループ傘下の電子機器製造会社タタ・エレクトロニクスとの戦略的パートナーシップの締結を発表した。
今回のロームとの提携の目的も、単なる販売拡大ではなく、インド国内での製造・開発体制の構築にある。そのパートナーシップの第一弾として、ロームがインドで開発・設計した「車載向け100V耐圧, 300A Nch Si MOSFETのTOLLパッケージ品」をタタ・エレクトロニクスが製造(組立・検査)し、2026年中に量産出荷する予定だ。設計・開発と製造をインド国内で完結するエコシステムを両社で構築することにより、国内製造による付加価値を高め、インド市場に最適化された製品の安定供給の実現を目指す。さらに、将来的には高付加価値パッケージ等の共同開発も検討しており、連携により生産した製品のマーケティング活動も共同で推進していくという。この協業は、グローバルな半導体サプライチェーンに信頼性と強靭性をもたらすとともに、両社のビジネス機会を拡大するものとして期待されている。
インドはもはや、安価な労働力の供給源ではない。高度な技術開発と巨大な消費が共存する、世界で最もエキサイティングな半導体市場へと変貌を遂げている。
ロームのように、現地の有力なパートナーと深く結びつき、開発から製造までを現地で完結させるインドへの戦略的進出は、これから激しい争奪戦が繰り広げられることが予想されるインド市場で、半導体分野に限らず、様々な分野においても、日系企業が勝ち残るための大きな試金石となるだろう。ますます熱を帯びてくるインド市場から、目が離せなくなりそうだ。(編集担当:藤原伊織)

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