2月16日の受付開始を前に、納税者の間で深刻な混乱が広がっています。 今回の令和7年分申告(2026年2月実施)から実務上の指針となるのは、基礎控除等の見直しや定額減税の効果を背景とした「160万円の壁」です。

しかし、SNSやテレビのワイドショーでは、昨秋の衆院選以来の争点となっている「178万円」という数字が大きく報じられ続けており、多くの納税者がどちらが正しいのかと頭を抱えています。


 この点について、本日(2026年2月12日)現在において、今回の確定申告(令和7年分)に「178万円」の基準が適用されることはありません。178万円への引き上げは、あくまで次年度以降の税制改正に向けた政治議論の最中であり、法制化が完了していない未確定の情報です。


 今回の申告において「160万円」が基準とされる根拠は、令和6年度税制改正に伴う所得税・住民税の定額減税措置および、給与所得控除と基礎控除の組み合わせによる実質的な非課税枠の計算に基づいています。財務省の試算や国税庁の申告手引きにおいても、現行の税法に基づいた計算が求められており、これを上回る控除を前提とした申告は受理されません。


 もし、パートや副業を持つ方が「今年は178万円まで大丈夫」という期待に基づいて年収を調整したり、誤った認識で申告を行ったりすれば、後日、税務署から過少申告として指摘を受け、加算税や延滞税を課されるリスクが生じます。


 2026年の申告は、あくまで現行法で確定しているルールに基づいて行う必要があります。政治の期待値と、税制の現実を明確に切り分けることが、自身の資産を守る第一歩となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部)

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