今回のニュースのポイント
・融資基準の落とし穴:銀行の審査は返済能力を見るが、あなたの将来の生活の質までは保証しない
・変動金利のリスク:金利が0.1パーセント上がるだけで、数十年単位の総返済額は数百万円単位で膨らむ
・ライフイベントの重なり:返済のピークと教育費のピークが重なる、家計のデッドゾーンの可視化
銀行が8,000万円まで貸してくれると言うのだから、自分はそれだけの価値があるのだ――そう考えて住宅購入に踏み切るのは、非常に危険なサインです。2026年、金利のある世界が現実のものとなった今、住宅ローンの返済計画は、これまでの想定を大幅に見直す必要に迫られています。
これを登山に例えてみましょう。銀行が提示する融資額は、あなたが空身で、天候が良い時に登れる限界の高さです。しかし、実際の人生という登山では、教育費という重いリュックを背負い、親の介護や病気という悪天候に見舞われることもあります。空身の限界値まで登ってしまうと、少しのトラブルで一気に身動きが取れなくなってしまうのです。
特に注意すべきは、変動金利を選択した場合の金利上昇リスクです。わずかな金利差も、35年という長い年月をかければ、数百万円という巨大な重石となって家計にのしかかります。これに固定資産税やマンションの修繕積立金の上昇が加われば、手元に残る生活費は想像以上に削り取られていきます。
また、多くの人が陥るのが、現在の年収を前提とした返済比率の罠です。将来的に教育費が最大化する時期や、定年後の収入減を見越さない計画は、後半戦で失速するリスクを孕んでいます。家というハコを手に入れても、その中で家族が教育や趣味、健康を犠牲にしなければならないのであれば、それは豊かな住まいとは呼べません。
大切なのは、借りられる額から家を選ぶのではなく、今の生活と将来の夢を守るためにいくらまでなら返せるかを自分たちで決めることです。
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