今回のニュースのポイント
・高市政権による積極財政への期待感等を背景に、長期金利(10年物国債利回り)が1.8パーセントを超える水準で推移する中、住宅ローン金利の先行きに関心が集まっている。
・金融庁のシミュレーションツール等の基準に基づけば、借入額3,000万円・期間35年の住宅ローン(元利均等返済)において、金利が0.1パーセント上昇すると総返済額は約55万円増加し、毎月の返済は約4,300円増える計算となる。
・金利上昇は、家計にとっては借入コスト増というリスクになる一方、預金利息の受取額増加というメリットも生む。1パーセントの変動が起きた際の家計へのプラス・マイナス双方の影響を把握しておくことが重要。
スマートフォンの画面に流れる「長期金利が1.8パーセントを超えた」というニュース。一見、自分とは無縁の遠い世界の数字に思えますが、これは私たちの住まいや将来の貯蓄に直結する、いわば経済の基準値の変化を告げるものです。
特に、現在進行形で住宅ローンを抱えている方、あるいは検討している方にとって、0.1パーセントの変動は無視できないインパクトを持ちます。金融機関のシミュレーションによれば、3,000万円を35年で借り入れている場合、金利がわずか0.1パーセント上がるだけで、総返済額は約55万円増大します。これは、月々の支払いが約4,300円増えることを意味し、長期間にわたって家計の可処分所得を押し下げる要因となります。
ただし、金利の上昇は常に負の側面だけではありません。金利のある世界への移行は、預金者にとっては恩恵となります。例えば、金利が1パーセント上昇すれば、1,000万円の預金に対して年間で10万円(税引前)の利息が付く計算になります。住宅ローンの利息増というマイナスと、預金利子の増加というプラス。この両面が自分の家計にどのようなバランスで影響するかを冷静に見極める必要があります。
また、企業にとっても金利は「お金のレンタル料」です。金利が上がれば借入コストが増え、新規の設備投資や賃上げに慎重になる可能性があります。これは、巡り巡って私たちのボーナスや昇給ペースにも関わってくる問題です。
大切なのは、現在の金利水準を点として捉えるのではなく、長期的なトレンドとして理解することです。将来、もし金利が1パーセント動いたら自分の生活はどう変わるのか。そのシミュレーションを一度行っておくだけで、漠然とした不安は具体的な対策が必要な課題へと変わり、より確かな判断ができるようになるはずです。(編集担当:エコノミックニュース編集部)

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